都道府県別人口増減率一覧。大阪府までが減少する中で、人口増が続く沖縄県
都道府県別に人口の動きを見る
平成27年国勢調査は、日本の人口が1億2,709万人となり、5年前の平成22年国勢調査に対して、96万3千人の減少となりました。
日本の人口が減少したのは、国勢調査が始まって以来初めてのことなのでニュースなどでも取り上げられました。
では、この人口減少を都道府県別に見ると、どんな結果となっているのでしょう。国勢調査の結果をもとに見てみましょう。
39の道府県で人口が減少
結果を見ると、「47の都道府県のうち、人口が増加しているのは8都県、39の道府県では人口が減少」しています。
人口が増加しているのは「福岡県」「沖縄県」「埼玉県」「千葉県」「東京都」「神奈川県」「愛知県」「滋賀県」でした。
また、前回の調査では人口が増加していた「大阪府」は、減少に転じました。
人口減少率が高い県ベスト5
人口減少率が高い県のベスト5は、「秋田県」「福島県」「青森県」「高知県」「和歌山県」です。
逆に、人口増加率が高い県のベスト5は、「沖縄県」「東京都」「埼玉県」「愛知県」「神奈川県」でした。
人口が多い県、少ない県
人口が多い県のベスト5は、「東京都」「神奈川県」「大阪府」「愛知県」「埼玉県」でした。
逆に、人口が少ない県ベスト5は、「鳥取県」「島根県」「高知県」「徳島県」「福井県」です。
東京都の人口は「1,351万5千人」で、全国の人口の10.6%が集まっています。
一番少ない鳥取県の人口「57万3千人」でした。
65歳以上の人口が多い県、少ない県
国際的な高齢者の基準である、65歳以上の人口の割合を見てみましょう。
65歳以上の人口が多い県のベスト5は、「秋田県」「高知県」「島根県」「山口県」「徳島県」でした。
一番多い「秋田県」では、65歳以上の人が人口の33.8%を占めています。
全国の65歳以上の人口比率は26.6%ですから、それに比べて、かなり高いことがわかります。
逆に、65歳以上の人口が少ない県のベスト5は、「沖縄県」「東京都」「愛知県」「神奈川県」「滋賀県」でした。
65歳以上の人口が一番少ない「沖縄県」では、65歳以上の人口比率は19.6%でした。
なお、今回の国勢調査では、すべての都道府県で、「65歳以上の人口」が「15歳未満」の人口を上回っており、少子高齢化が進んでいることがわかります。
人口の社会増を目指す都道府県の活動がカギ
ある地域の人口が増える理由は2つあります。
1つは、「自然増」で、生まれた人の数から死亡した人の数を引いた分だけ、人口が増えます。
もう1つは、「社会増」で、人口の流入数から流出数を引いた分だけ、人口が増えます。つまり、他の地域から人口が移動して増えるわけです。
今回の国勢調査では、人口が増加している8都府県の中でも、「福岡県」と「沖縄県」は、前回の調査に比べて人口の増加率が高くなりました。
特に沖縄県の人口増加率は2.9%と高く、自然増だけでは説明できません。つまり、他の県から移住による社会増が増えていると推測できます。
沖縄県は、他県民から見ても、移住するだけの魅力がある県と言えるでしょう。
国全体の人口が減少するなかで、各都道府県では社会増をめざす活動が活発となることが予想されます。他の県からの移住を募る競争は、これからますます激しくなるでしょう。
人口と人口増加率は、その地域の体力と魅力を示す指標でもあります。定年後の移住を考えている方は、移住候補の県をチェックしておきましょう。