今年のお歳暮で贈りたいのは「ハム・ソーセージ」、貰いたいのは「商品券」
コンサルティング会社のシニアコムが、「お歳暮に関するアンケート調査」の結果を公開しています。
自社の会員組織を対象にしたインターネット調査で、有効回答者数は696人でした。
記事中のグラフの出典もシニアコムによります。
お歳暮を贈る人は65%
今年、「お歳暮」を贈る予定がある人は65%、贈る予定がない人は31%でした。
お歳暮を贈る件数は6件以下
お歳暮を贈る件数は、「2~3件」が多く、次いで「4~6件」でした。
2つを合わせると、7割以上の人が「2~6件」の範囲で収まっています。
お歳暮を贈る相手は「親戚」
お歳暮を贈る相手は「親戚」が一番多く半数を越えています。
次に、「友人・知人」と「兄弟姉妹(義理を含む)」が続き、この3つが主な送り先となっています。
定年退職者が多いシニア層は、仕事関係のお歳暮は多くありません。
お歳暮の予算は「5,000円以下」
「お歳暮を贈る予定がある」人に、お歳暮1件あたりの平均予算を聞いています。
「3,000円以上~4,000円未満」が一番多く、次いで「4,000円以上~5,000円未満」でした。
約7割の人が3,000円から5,000円の範囲と考えています。
お歳暮を準備するのは「11月下旬から12月上旬」
お歳暮の購入時期を半月単位で聞いたところ、「12月前半」が最も多く、次が「11月後半」でした。
8割以上の人が11月後半から12月前半に購入しています。
お歳暮の購入は「デパート」
お歳暮の購入場所は「デパートや百貨店」が半数を占めており、2位の「スーパー」とは3倍近い差があります。
「ご進物はデパート」という意識が深く浸透していることが分かります。
インターネット通販は、昨年の2位から3位に落ちましたが、それでも15%のシェアがあり、シニア層にも普及している様子がうかがえます。
お歳暮として贈りたいのは「ハム・ソーセージ」
「お歳暮として贈りたい商品」は、「ハム・ソーセージ」が1位で、「スイーツ以外の菓子類」「ビール」が続いています。
この3つ以外でも「果実」「スイーツ」「魚介類」「お酒」などが、あまり差がなく続いています。
販売店が用意するバラエティに富んだ商品の中から、送る相手に合わせてお歳暮の品を選んでいる様子がうかがえます。
自分が贈られたいのは「商品券」
先程の質問とは逆に、「自分が贈られて嬉しい商品」を聞いています。
1位は「商品券」でした。
自分の事情に合わせて自由に使える商品券は人気が高く、30%を超えています。
2位は「ハム・ソーセージ」で商品券に迫っています。
3位は「ビール」ですが、4位の「日本酒・焼酎・ワインなどのお酒」と、ほぼ並んでいます。
4位までを見ると、「日持ちのするもの」を希望する人が多いようです。
お歳暮の公的な性格と実用性のバランス
今回の調査で、自分では33%の人が「商品券」が欲しいと思っていても、実際に商品券を送る人は5%弱に留まっているあたりに、お歳暮の面白さがあります。
実用的には商品券の方が喜ばれると思っていても、「あなたのために、この品を選びました。お納めください」という気持ちを込めたいために、商品カタログを前に悩むことになります。
「商品券」を送ると、「あなたのために思いやって選んだ」という気分が伝わりにくいので、なんとなく敬遠されてしまうのです。
お歳暮の購入先としてデパートが強いのも、スーパーやインターネット通販の包装ではなく、デパートの包み紙で届けたいという意識があるからでしょう。
つまり、年に1度の限られた機会なので、品物や包装にも配慮したいという気持ちが強く表れるのです。
このあたりが、公的な「お付き合い」の色合いが強い「お歳暮」ならではの特徴と言えるでしょう。
お歳暮ならではの意味合いと本当に欲しいものの兼ね合いの落とし所として、「ハム・ソーセージ」や「お菓子」「酒類」などの実用性があって日持ちのする商品が選ばれているのでしょう。
よく「毎年同じものばかり贈っていて申しわけない」という意見がありますが、そういう事情も考えれば、去年と同じ商品であっても、そんなに気にする必要はないでしょう。