毎月3千円で、高齢ドライバーの運転状況をリアルタイムで知らせる見守りサービス
自動車の運転状況をリアルタイムで見守るサービス
オリックス自動車は、自動車運転の見守りサービス「あんしん運転 Ever Drive」を、2017年2月1日から開始します。
このサービスは、見守りたいドライバーの車に専用車載機を搭載し、危険な運転操作をリアルタイムで家族に知らせます。
とくに、「速度超過」「急加速」「急減速」の危険三挙動があった場合や、長時間の運転が発生した際には、即座に家族へメールします。
運転記録が残るため、運転挙動や運転時間の推移を日別や月別で比較することもでき、認知症などによる行動変化にも気づきやすくなります。
さらに、運転履歴を表示する地図上に危険挙動発生箇所をマッピングする機能があり、日頃走行するエリア内での危険箇所が分かります。
これらの機能を活用することにより、高齢ドライバーと家族が安全な運転について話し合うきっかけができます。
また、運転者をサポートするためのサービスとして、契約時の簡易認知機能チェックテストや、24時間対応の電話による健康相談、運転緊急時の駆けつけサポートが付帯します。
基本契約は1年間で、毎月自動更新となります。利用料金は、導入時に10,000円(税別)、月額が2,980円(税別)です。
運転状況が数字として表れることの利点
「あんしん運転 Ever Drive」のように、運転状況を第三者に知らせるサービスを「テレマティクス」と言います。
オリックス自動車は、法人向けのテレマティクスサービス「e-テレマ」を2006年より開始し、2,000社/13万7千台の契約実績があります。
また、導入した企業では、危険挙動が導入前の平均約65%、2年で平均約80%削減されたといいます。テレマティクスサービスには自分の運転が数字として残るということによる抑止効果があるのでしょう。
今回の「あんしん運転 Ever Drive」は、このような企業向けサービスの経験とノウハウを生かして、個人向けテレマティクスサービスに本格参入するものです。
高齢者の運転免許保有者数や、高齢者の自動車運転事故が年々増加傾向にある中、自分の親が被害者にも加害者にもなり得る不安を多くの家族が抱えるようになっています。
高齢者に免許返納を促す動きも生まれていますが、自動車の運転は高齢者にとって生きがいや誇りであり、手放すことを拒む例も少なくありません。
「あんしん運転 Ever Drive」のようなテレマティクスサービスによって、運転の様子が数字として把握できるようになり、自分の運転を考え直すきっかけとなることも期待されます。
高齢者の運転を、無理に止めることができない家族にとって、1つの選択肢となるでしょう。