認知症を患う高齢者に自動車の運転を止めさせたい家族のための無償公開マニュアル
認知症を患う高齢者に自動車の運転を止めさせたい家族へ
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターの長寿政策科学研究部が、認知症を患う高齢者に自動車の運転を止めさせたいと考える家族のためのマニュアルを無償公開しています。
題名は「認知症高齢者の自動車運転を考える家族介護者のための支援マニュアル 第二版」で、PDFファイル形式で36ページです。
なぜ、こういうマニュアルが必要かというと、認知症によって、自分が病気であるという自覚がない高齢者に運転を止めさせることが、とてもむずかしいことだからです。
また、ある程度、自分の症状について自覚がある場合でも、「まだ大丈夫」とか「昔からやっているから」という理由や、自分が衰えていることを認めたくないために、運転を止めることに反対する方も多いのです。
運転を止めさせようとする家族と不和になったり、暴力をふるったりすることも珍しくありません。
このマニュアルは、専門的な知識と経験に基づいて、認知症の人に運転を止めさせるための道筋を示しているので、家族にとって貴重な存在なのです。
なお、このマニュアルと同時に、マニュアルの内容を解説した2ページのパンフレットもPDF形式で用意されています。
スマホでご覧になる方は、容量の小さいパンフレットを先に見て、マニュアルの概要を把握されると良いでしょう。
事例紹介やフローチャートがあって分かりやすい
このマニュアルは、長寿政策科学研究部部長の荒井由美子氏が、研究代表者としてまとめたものです。
内容は、認知症についての知識、認知症と運転の関係が記されています。
10件の事例紹介や、運転をする家族が認知症かもしれないと思った時の対策フローチャート、相談窓口の紹介などもあります。
認知症の恐れのある高齢者の運転をなんとかしたいと思っている家族にとって、読みやすく分かりやすい内容です。
また、第二版は公開されたばかりなので、運転免許証の自主返納などについても最新の情報が掲載されています。
閲覧とダウンロードの方法
このマニュアルとパンフレットは、長寿政策科学研究部のホームページで公開されています。
ページの左の方にやや下のほうに“「認知症高齢者の自動車運転を考える家族介護者のための支援マニュアル」”という項目があります。
その文字をクリックすると、マニュアルについての説明ページが表示されます。
説明ページには、マニュアルとパンフレットのリンクが用意されていますので、クリックすると、そのままPDFファイルが表示されます。
パソコンでファイルをダウンロードする場合は、リンクの上で右クリックして「名前をつけてリンク先を保存」を選んで保存してください。
なお、ダウンロードしたファイルの商用利用や公開、紹介ページへの直リンクは禁じられています。
取り扱いについては、マニュアルの最後に記載されている“本マニュアルの使用についての「お願い」”に従ってください。