納めすぎた所得税を返してもらう「還付申告」の受付開始

[2017/1/4 00:00]

還付申告は実質1月4日から受付開始

サラリーマンの所得税は、会社が年末調整を行なってくれるので、一般には税務署に確定申告を行なう必要がありません。

しかし、給与等から源泉徴収された所得税額が、実際の所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税を返してもらうことができます。この申告を「還付申告(かんぷしんこく)」といいます。

還付申告は、何枚かの書類を書くだけで、お金戻ってきます。面倒がらずに申告しましょう。

また、所得税の申告の結果は、自分の住んでいる地方自治体の住民税にも反映されます。つまり、還付申告をすることで、所得税だけではなく、翌年の住民税も安くなります。

還付申告の期限は、翌年の1月1日から5年間です。多くの税務署の窓口は1月4日から開いていますから、正月三が日が過ぎれば申告できます。

なお、還付申告の受付期間は、フリーランスなどの確定申告期間である2月16日~3月15日とは関係ありません。確定申告の時期は、税務署の窓口が混み合っていますから、それを避けて早めに還付申告を済ませてしまいましょう。早く申告すれば、還付も早くなります。

10万円以上の医療費や、ふるさと納税も対象

還付申告の対象になる事柄には、次のようなものがあります。

  • 年の途中で退職し、年末調整を受けていないとき
  • 「寄附金控除」ふるさと納税など、特定の寄附をしたとき
  • 「雑損控除」災害や盗難などで資産に損害を受けたとき
  • 「医療費控除」原則として10万円以上の多額の医療費を支出したとき
  • 「特定支出控除」通勤のための転居費用や、資格取得費などが控除できる
  • 「上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除」株式売買に係る控除

特に「年末調整を受けていない場合」は、源泉徴収された所得税がそのままになっています。還付申告をすることで、各種の控除が行なわれ、所得税が戻ってくることが多いので、必ず申告しましょう。

また、「ふるさと納税」を利用したときに、「ワンストップ特例制度」を選択していない場合は、還付申告をしないとお金が戻ってきません。必ず申告しましょう。

災害などで損害を受けた場合の「雑損控除」や、医療費がかさんだ場合の「医療費控除」は、生活上で不幸なことがあったことに対する国の配慮です。少しでも現金を手に入れて、立ち直るための資金としましょう。

それぞれの項目の詳細については、国税庁の「還付申告」のWebページに、関連項目へのリンクがあります。

また、税務署の窓口でも相談にのってくれますので、利用しましょう。

住宅を購入した場合や、リフォームした場合も税金が戻ってくる

住宅を購入した場合や、リフォームをした場合は、手厚い控除が用意されています。

特に、一般には「住宅ローン減税」と呼ばれている「住宅借入金等特別控除」については、戻ってくる金額が大きく、通算すると数百万円にもなります。

控除できる期間のうち2年目からは年末調整ですみますから、1年目は、がんばって還付申告をしてください。

  • 「住宅借入金等特別控除」一定の要件のマイホームの取得などをして、住宅ローンがあるとき
  • 「住宅特定改修特別税額控除」など マイホームに特定の改修工事をしたとき
  • 「認定住宅新築等特別税額控除」認定住宅の新築等をした場合

それぞれの項目の詳細については、国税庁の「マイホームの取得等と所得税の税額控除」のWebページの「適用要件等」に、関連項目へのリンクがあります。

郵送や電子申告でも還付申告ができる

2017年1月4日からは、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」において、「平成28年分」が利用できるようになります。

このコーナーはパソコン用ですが、画面の案内に従って金額等を入力することにより、税額などが自動計算され、所得税、消費税の申告書や青色決算書などを作成できます。

作成したデータは、PDFファイルとして出力されるので、印刷して税務署に郵送することができます。

また、身元確認の手続きが済んでいれば、電子申告(e‐Tax:イータックス)を利用して、ネットで申告できます。

還付申告の際に、税務署に足を運ぶのが面倒なときは、郵送や電子申告を利用しましょう。

[シニアガイド編集部]