社長の年齢が高いと、赤字の割合も高くなる
[2017/2/6 00:00]
調査会社の東京商工リサーチが、会社社長の年齢を調査しています。
70代の社長が増加中
2016年の全国の社長の平均年齢は、前年より0.3歳上昇して「61.19歳」でした。
東京商工リサーチでは「団塊世代の社長交代が進まず、高齢化が顕著になった」と見ています。
年代別では、「60代」が一番多く、「70代」「50代」と続きます。
特に、70代の社長が増加しており、5年前に比べて、約5%も増えました。
社長の年齢と会社の業績は関連している
社長の年齢と、会社の業績とを比較すると、「社長の年齢が高いほど業績が悪い」という傾向があります。
最新の期と、1つ前の期の売上高を比較すると、社長の年齢が高いほど、減収となっている会社が増えています。特に「70代以上」では、半分の会社が減収となっています。
また、赤字(当期純損失)会社率でも「70代以上」が一番多く、21%の会社が赤字です。
さらに、2期連続で赤字の会社も11%あります。これらは、各年代を通じて、最悪の結果です。
社長が高齢な会社は、ビジネスモデルの劣化や後継者難などで事業承継が難しく、廃業に繋がる場合もあります。2016年の休廃業・解散は過去最多の「2万9,583件」を記録しました。
東京商工リサーチでは「地域経済の活性化を着実に進めるためにも、円滑な事業承継への取り組みが急がれる」としています。