ふるさと納税の目的は「食材などのモノ」が7割
ふるさと納税総合サイト『ふるさとチョイス』が、自社会員へのアンケート結果を公開しています。
アンケートには、ふるさとチョイスの会員151万人のうち、1,471人が回答しています。
寄付先は「返礼品」から選んでいる
ふるさと納税の寄附先を選んだ基準は「ふるさと納税がきっかけ」が8割近くなっています。
つまり、その土地へ知識や縁があったわけではなく、返礼品などから寄付先を選ぶ人が大半を占めています。
「好きな街」「自分や家族の出身地」などの理由は、それぞれ1割ほどに留まっています。
「モノ」が目的
ふるさと納税の目的でも「食材などのモノ」が多く、7割を占めています。
返礼品によって納税先が決まると考えて良いでしょう。
「寄付」が目的の人は2割でした。
ふるさと納税の件数は「5件以下」
2016年に行なったふるさと納税の件数は、「1~4件」が一番多く4割でした。
一方で、1年間に「21件以上」という猛者もいます。
「50代」が中心で、6割が男性
回答者のうち、男性が6割、女性が4割でした。
年齢別では、50代が一番多く、60代と40代が続いています。
寄付の使い道は、「まあまあ意識している」
寄付を寄せられた自治体が、それをどのように使うのかという「使い道」は、「まあまあ意識している」人が半分以上です。
まともなことに使われていることを、一応チェックしているという感じでしょうか。
「モノ」のファンから、「土地」のファンへ
ふるさと納税は、自分の意思で自分の指定する自治体に寄付ができるという、これまでになかった制度です。
しかし、アンケート結果を見る限り、返礼品という「モノ」へ注目している人が多く、その「土地」への関心はあまり高くないようです。
自治体側には、きっかけがなんであれ、「土地」のファンに育ってもらうような仕掛けが必要でしょう。少なくとも同封するパンフレットなどは、もっと工夫の余地がありそうです。
また、広島県の「ピースワンコ・ジャパン」プロジェクトのように、「その土地の犬の殺処分がゼロになる」ということ自体が寄付の目的となるような動きや、大きな災害があったときにその自治体へのふるさと納税が増えるという現象は、「モノ」目的からの脱皮という面で注目されます。
寄付する側でも、いきなり「黒毛和牛」や「伊勢海老」などのキーワードで検索するだけではなく、ときには自分や配偶者の出身地、以前に住んでいた街、旅行した街などの地名から検索してみることをおすすめします。そうすることで、またその土地との縁が復活し、何番目かのふるさとができるかもしれません。