定年退職後に働くのは「お金」よりも「社会との接点」が目的

[2017/3/12 00:00]

定年退職後に働く目的の変化

「定年退職後も働き続ける目的は何でしょう」

日経新シニアライフデザイン研究所とJTB総合研究所の共同アンケートで、こんな設問を見つけました。

これから定年退職を控えた「50~64歳」の回答者は、定年後に働く目的の1位として「生活費や年金の補填」と答えています。

2位は「社会との接点を持つため」ですが、3位は「好きなことをする費用のため」で、またお金の話になります。

しかし、実際に定年退職を迎えた「65~79歳」の回答者は、定年後に働く目的として「社会との接点を持つため」を1位にしています。

2位は「生活費や年金の補填」でお金がらみですが、3位は「自分の趣味や特技を追求できる」が入ります。

つまり、定年退職前には、定年後も「お金」のために働くと想像している人が多いのですが、実際に定年退職を迎えてみると、仕事を通じて人と交流したり、自分の能力を表現したいという、心の欲求が重要になるのです

定年の前後で働く目的が変わる

人との交流と、世の中への貢献

人とのつながりを求める傾向は、同じアンケートの「理想とするセカンドライフの条件」という質問の回答にも表れています。

「65~79歳」の回答者は、「話し相手がいる」や「交友関係が広い」や、「世の中に貢献できる自分の役割がある」を挙げる人が、他の年代よりも多いのです。

やはり、定年退職を迎えると、人とのつながりや、社会とのつながりが不足しがちで、物足りなくなるのでしょう。

これから定年退職を迎える人が、次の働き方を考えるときには、時給や月給などの金銭的条件を優先してしまいがちです。

しかし、「人との交流」や「自分の能力で世の中に貢献する」という要素も考慮すると、セカンドライフを充実させるための新しい選択肢が見えてくるかもしれません。

理想のセカンドライフには、人との交流が欠かせない
[シニアガイド編集部]