「アフィリエイト」は手軽で儲かる副業か
「儲かる」イメージがある「アフィリエイト」
「アフィリエイト」は、インターネット広告の1つで、「成果報酬型」とも言います。
アフィリエイトには、手軽にできて儲かる副業というイメージがあり、「アフィリエイトで儲けよう」という趣旨のサイトやブログがたくさんあります。
実際に、最大手のアフィリエイトサービス業者である「A8.net」のトップページには、「個人会員の月間報酬金額」として、「1位:813万円、2位:659万円、3位:449万円」という高額な報酬額が記されています(2017年4月時点)。
そんなに儲かるものであれば、もっとみんながやっていそうなものです。
アフィリエイトでいくら儲かるものなのか、過去の調査結果を探してみました。
なお、アフィリエイトの仕組みについては、記事の最後にまとめてあるので、興味のある方はお読みください。
アフィリエイトによる収入についての2つの調査
まず、アフィリエイト業界の任意団体である「日本アフィリエイト協議会」の調査結果です。
この調査は「アフィリエイト市場調査2015」という名前で、2016年3月に公開されています。
調査はインターネットで行なわれ、アフィリエイター500人が参加しています。
「月額のアフィリエイト収入」という設問で、一番多い回答は「収入はない(0円)」でした。
全体の35.8%を占めています。
次に多いのは「1,000円未満」で、34.4%でした。
つまり、月額のアフィリエイト収入が1,000円に満たない人が、全体の70%以上を占めています。
次に、A8.netを運営する「ファンコミュニケーションズ」による調査結果です。
こちらは、2,000人を対象に行なわれ、2014年7月に公開されました。
「アフィリエイトでの月間平均収入」という設問で、一番多い回答は「0円~千円未満」で、全体の54.1%を占めています。
次に多いのは「千円~5千円未満」で18.7%でした。
この調査でも、月額のアフィリエイト収入が5,000円に満たない人が、全体の70%以上を占めています。
2つの調査結果から見ると、「アフィリエイトをやっている人の7割以上は、アフィリエイトによる収入が数千円止まりで、0円の場合も多い」と言えます。
月に30万円以上稼ぐ人はいるが、全員ではない
しかし、アフィリエイトが全然儲からないというわけではありません。
日本アフィリエイト協議会の調査では、「3万円以上」という回答が4.0%います。
そして、ファンコミュニケーションズの調査では、「30万円以上」という回答が2.9%います。
つまり、「アフィリエイトで儲けることは不可能ではないが、すべての人にそれができるわけではない」というわけです。
アフィリエイトで儲けるためには、次の2つが必要となります。
- ブログを読みに来てくれる読者を集める
- 読者が記事を読んで商品やサービスを購入してくれるような、良い記事を書く
そのための具体的な手段については、ここでは触れませんが、時間と手間が必要であることは間違いありません。
日本アフィリエイト協議会の調査によれば、アンケートの回答者は、「平均3.5個のサイトを運営し、1日1.3時間と、月に1,000円未満の経費」を掛けています。
これが「月に3万円以上の収入がある」人に限ると、「4.0個のサイトを運営し、1日3.9時間と、月に5千円~1万円の経費」を掛けています。
つまり、アフィリエイトで儲けている人は、それなりの時間と経費を費やしていることが分かります。
どんな仕事も同じですが、アフィリエイトも簡単な仕事ではなく、儲けるためには努力が必要ということでしょう。
アフィリエイトの仕組み
最後に、アフィリエイトの仕組みについて、簡単に紹介しましょう。
「アフィリエイト」とは成果報酬型の広告システムです。
ブログやWebサイトを持っている個人や法人が、自分のサイトで広告商品を紹介する記事を掲載します。
ブログの読者は、その記事を読んで共感すれば、用意されたリンクから広告主のサイトへ飛んで、物品やサービスを購入します。
購入が行なわれると、その「成果」に対して、広告主が「報酬」を支払います。
実際には、広告を掲載した人と、広告主の間に、アフィリエイトを仲介する業者が入っています。