ふるさと納税の寄付額で多いのは1万円、最高は24万円
「ふるさと納税」についてのアンケート
保険ショップ「保険クリニック」が「ふるさと納税」についてのアンケート結果を公開しています。
20歳から60歳の男女600人を対象にしたインターネットアンケートで、2017年4月末から5月頭にかけて行なわれました。
最高で24万円つぎ込んでいる
「ふるさと納税」の体験者は、600人中の66人で、全体の11%に留まりました。
「ふるさと納税」を実際に行なったことがある人は、少数派であることが分かります。
納税額は、「1万円」が最多ですが、最高で「24万円」という高額納税者もいるので、平均は「32,273円」に達しています。
つまり、「ふるさと納税をやっている人は少ないが、一部の人はものすごく熱心に行なっている」と言えます。
一番の魅力は「返礼品」
「寄付する自治体を選んだ理由」の1位は「返礼品が魅力的だったから」でした。
2位は「寄付金を役立ててほしい用途があったから」で、3位は「自分の出身地だから」です。
寄付先として一番選ばれた自治体は「宮崎県都城市(みやこのじょうし)」でした。
都城市は、ふるさと納税に力を入れている自治体です。返礼品には、牛肉、豚肉、鶏肉などの農産物や、芋焼酎などの人気商品が並び、「2015年 ふるさと納税1位」を称しています。
返礼品が魅力という理由であれば、順当な選択と言えるでしょう。
ほとんどの人が寄付金控除を利用している
ふるさと納税の魅力の1つは、寄付金控除として所得税が戻ることです。
実際に、ほとんどの人が、確定申告かワンストップ特例制度によって、寄付金控除としています。
共感できるようなテーマの訴求を
今回のアンケートにより、次のことが分かりました。
- ふるさと納税制度による寄付を実際に行なっている人は少ない
- ふるさと納税の最大の理由は「返礼品」で、寄付先の選択もそれを反映している
4月1日付けで行なわれた、ふるさと納税の返礼品に対する総務省の通知によって、返礼品の原価や金額などに一定の制限がかかり、今後は返礼品の魅力が相対的に下がることが予想されます。
今後も、ふるさと納税に力を入れる自治体は、総務省の通知の枠内で、できるだけ魅力的な返礼品を用意することが重要になります。
また、「災害復興」「自然保護」など、共感を呼ぶような「寄付金を役立てる用途」を示して、寄付を呼びかける姿勢が必要となるでしょう。