相続に際して、専門家に手続きを依頼した人は51%
法律相談サイトなどを運営する日本法規情報が、「相続について専門家に依頼したか」というインターネットアンケートを行なっています。
アンケートの対象は、「過去に相続を経験したことがある」885人です。
「専門家に依頼した」人は半分
「相続手続きを行なう際に専門家に依頼しましたか」という質問で、「依頼した」人は51%でした。
依頼した専門家は資格別に、「司法書士」が17%、「税理士」が15%、「弁護士」が10%でした。
一般に、不動産があり名義変更登記がある場合は「司法書士」、相続税の申告手続きは「税理士」、遺産相続紛争の代理交渉は「弁護士」が行ないます。
不動産の名義変更登記は司法書士しか行なえませんから、家や土地がある場合は司法書士を窓口にする人が多いのでしょう。
「手続き方法が分からない」から専門家に
相続手続きを専門家に依頼した人に、「専門家に依頼した理由」を聞いています。
一番多いのが、「どのように手続きをするべきか分からなかった」で29%でした。
経験することが少ない「相続手続き」に対して、難しいものと感じていることがうかがえます。
次に、「本人が亡くなる前に相談していた専門家がいた」が16%、「相続税などの税務申告が必要だった」が14%でした。
また、「親族間で相続争いが生じた」という回答も7%ありました。
依頼しない理由は「財産が少なかったから」
相続手続きを専門家に依頼しなかった人に、「依頼しなかった理由」を聞いています。
一番多いのが、「相続する財産がほとんどなく、手続きが面倒だった」で37%でした。
相続する財産が少ないことから、専門家に依頼するまでもないと考えたのでしょう。
次に、「調べながら自力で手続きできると感じた」が14%、「相続に手続きが必要だと知らなかった」と「難しい手続きだと考えていなかった」が7%でした。
そもそも、相続に手続きが必要であるということを知らない人も多いことが分かります。
相続税の期限は「10カ月」
相続にあたって、不動産などの財産がある場合には相続登記が、財産の額が基礎控除額を超えている場合には相続税の申告が必要となります。
相続税の申告と納税には「相続のあったことを知った日の翌日から10カ月以内」という期限があります。
また、税法の改正によって、都内に不動産を持っている場合などは、相続税の対象になる可能性が高くなっています。
少なくとも、相続する財産のなかに不動産がある場合は、手続きが必要です。
司法書士などの専門家に相談してみましょう。