介護を意識し始めてから実際に始まるまで、平均で3年しかない
介護を意識し始めたのは「48歳」、介護が始まったのは「51歳」
大王製紙が、「介護と年齢に関する意識/実態調査」の結果を発表しています。
この調査は、現在、在宅介護を行なっている男女300名にインターネットアンケートを行なった結果です。
「在宅介護」を始めた年齢の平均は「50.9歳」でした。
一方、「将来、在宅介護をするかもしれない」と意識し始めた年齢の平均は「48.2歳」です。
在宅介護を意識し始めてから、わずか3年ほどで実際の介護が始まったことがわかります。
実際に、6割の人が「思ったよりも自分が若い時期に在宅介護が始まった」と答えています。
諦めなければならなかったのは「自由な時間」
「在宅介護」について、「予想よりも諦めなければならないことが多い」と回答した人は7割を超えています。
実際に諦めたこととしては、「自由な時間を持つこと」「旅行すること」「趣味を続けること」が挙がっています。
介護によって、自分の自由になる時間が無くなっていることが分かります。
介護は精神的にも肉体的にもつらい
「在宅介護」のつらさは、精神的なものでしょうか、肉体的なものでしょうか。
「精神的につらい」と「肉体的につらい」という人は、いずれも6割を超えており、心と体の両方の負担が大きいことが分かります。
特に「精神的につらい」と感じたこととしては、「排せつ介助(おむつ交換・トイレ介助など)」が挙がっています。
50歳になる前に、親の状態をチェックしておこう
このアンケートによれば、在宅介護が始まった時期は、自分が50歳の頃です。
自分が「50歳」ということは、親の年齢は「75歳~85歳」ぐらいの人が多いでしょう。
若い方の「75歳」でも、後期高齢者です。
また、男性の健康寿命「71.19歳」、女性の健康寿命「74.12歳」を越えており、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を過ぎています。
心身とも、いろいろな問題が発生する年代なのです。
自分が40代になったら、親の健康状態や生活の状況をチェックしておきましょう。
また、「在宅介護」は、家族がすべてのことをするという意味ではありません。
介護保険には、デイケアやショートステイなど、在宅介護を補助する制度が用意されています。
これらの制度を利用することによって、介護する側も自分の自由な時間を持つことができます。
まず、地元の「地域包括支援センター」に相談に行き、介護保険の利用などについて手配を始めましょう。