介護を意識し始めてから実際に始まるまで、平均で3年しかない

[2017/5/30 00:00]

介護を意識し始めたのは「48歳」、介護が始まったのは「51歳」

大王製紙が、「介護と年齢に関する意識/実態調査」の結果を発表しています。

この調査は、現在、在宅介護を行なっている男女300名にインターネットアンケートを行なった結果です。

「在宅介護」を始めた年齢の平均は「50.9歳」でした。

一方、「将来、在宅介護をするかもしれない」と意識し始めた年齢の平均は「48.2歳」です。

在宅介護を意識し始めてから、わずか3年ほどで実際の介護が始まったことがわかります。

実際に、6割の人が「思ったよりも自分が若い時期に在宅介護が始まった」と答えています。

出典:大王製紙

諦めなければならなかったのは「自由な時間」

「在宅介護」について、「予想よりも諦めなければならないことが多い」と回答した人は7割を超えています。

出典:大王製紙

実際に諦めたこととしては、「自由な時間を持つこと」「旅行すること」「趣味を続けること」が挙がっています。

介護によって、自分の自由になる時間が無くなっていることが分かります。

出典:大王製紙

介護は精神的にも肉体的にもつらい

「在宅介護」のつらさは、精神的なものでしょうか、肉体的なものでしょうか。

「精神的につらい」と「肉体的につらい」という人は、いずれも6割を超えており、心と体の両方の負担が大きいことが分かります。

出典:大王製紙

特に「精神的につらい」と感じたこととしては、「排せつ介助(おむつ交換・トイレ介助など)」が挙がっています。

出典:大王製紙

50歳になる前に、親の状態をチェックしておこう

このアンケートによれば、在宅介護が始まった時期は、自分が50歳の頃です。

自分が「50歳」ということは、親の年齢は「75歳~85歳」ぐらいの人が多いでしょう。

若い方の「75歳」でも、後期高齢者です。

また、男性の健康寿命「71.19歳」、女性の健康寿命「74.12歳」を越えており、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を過ぎています。

心身とも、いろいろな問題が発生する年代なのです。

自分が40代になったら、親の健康状態や生活の状況をチェックしておきましょう。

また、「在宅介護」は、家族がすべてのことをするという意味ではありません。

介護保険には、デイケアやショートステイなど、在宅介護を補助する制度が用意されています。

これらの制度を利用することによって、介護する側も自分の自由な時間を持つことができます。

まず、地元の「地域包括支援センター」に相談に行き、介護保険の利用などについて手配を始めましょう。

[シニアガイド編集部]