住宅ローンを抱えている勤労世帯は約40%、平均返済額は「92,945円」

[2017/6/12 00:00]

住宅ローンが家計に及ぼす影響

「住宅ローン」は、金額が大きく、返済が長期に渡る借金なので、家計にも大きな影響を及ぼします。

この記事では、総務省の「家計調査年報 2016年」という資料を使って、住宅ローンに関するデータを見ていきましょう。

住宅ローンを持っている世帯は約40%

ここからは、特に断らない限り、「2人以上の勤労者世帯」を対象として、話を勧めます。

これらの世帯の「持ち家率」は「76.9%」でした。

そのうち、2016年に住宅ローンを返済中の世帯は「39.4%」でした。

2016年は、持ち家率、住宅ローン率とも上昇しており、新たに家を購入して住宅ローンを組む人が多いことが分かります。

出典:総務省

住宅ローンの返済額は「92,945円」

住宅ローンの返済額は、1カ月当たり「92,945円」でした。

実際の収入から、税金などを引いた「可処分所得」の平均が「490,275円」ですから、住宅ローンが、そのうちの「19.0%」を占めています。

可処分所得全体の約2割にあたるので、家計に対して、かなり重い負担であることが分かります。

出典:総務省

住宅ローンのない世帯との比較

住宅ローンの負担の重さを知るために、「住宅ローンが無い世帯」と比較してみました。

グラフに出てくる「平均消費性向」とは、所得のうち、消費に回す割合です。

出典:資料を基に編集部が作成

住宅ローンが有る世帯は、ローンが無い世帯に比べて平均消費性向が12%も低く、支出が抑えられています。

例えば、「交際費」の金額は、住宅ローンが無い世帯では「17,948円」ですが、住宅ローンが有る世帯では「15,983円」でした。交際費などの削りやすいところから、節約していることが分かります。

しかも、住宅ローンの分を加えた支出の割合は、ローンが無い場合に比べて6%も高く、かなり重い負担になっています。

住宅ローンを前提にして、自宅を購入する場合は、それなりの負担が長期間続くことを覚悟しておきましょう。

[シニアガイド編集部]