認知症による行方不明者は「15,432人」で過去最高

[2017/6/16 00:00]

2016年の行方不明者は8万4千人

警察庁が公開した「平成28年における行方不明者の状況」という資料を基に、2016年の行方不明者の動向について紹介します。

2016年に届け出があった行方不明者は「84,850人」でした。

昨年よりもやや増えましたが、ここ10年ほどは8万人台で推移しています。

性別では、男性が64.4%、女性が35.6%で、男性の方が多くなっています。

60歳以上の行方不明者が3割を占める

行方不明者を年齢別にみると、10代と20代が多く、この2つで約4割を占めます。

年齢が高い方では、70代と80代が多く、これに60代を足すと、ちょうど3割ほどになります。

出典:資料を基に編集部が作成

認知症による行方不明者は増え続けている

行方不明になった原因や動機では、病気によるものが増えています。

特に「認知症」が原因となった行方不明者が多く、2016年は「15,432人」で過去最高でした。

また、行方不明者全体に対する比率も増え続けています。

出典:資料を基に編集部が作成

行方不明者の7割以上は1週間以内に見つかる

行方不明者の多くは、警察に発見されたり、帰宅や死亡が確認されます。

2016年に所在が確認された行方不明者は「83,865人」でした。

2016年の行方不明者が「84,850人」ですから、多少の時間差はあっても、約千人ほどを除けば、所在が確認できたことになります。

所在が確認されるまでの期間は、「当日」が一番多く、全体の「41.3%」を占めます。

次に多いのが「2~7日」で32.4%でした。

つまり、行方不明者の7割以上は、届け出から1週間以内に見つかっています。

意外なほど多くの人が、短期間で見つかっていますから、家族が行方不明になった場合には、早めに公的な機関に届けるようにしましょう。

出典:資料を基に編集部が作成
[シニアガイド編集部]