東京都の人口増加は、他県と国外からの転入が支えている
東京都の人口は全国の10%以上を占める
東京都の人口は、2017年6月1日時点で「1,361万3,660人」でした。
同じ時点の日本の人口推計は「1億2,674万人」です
東京都はその10%以上を占め、一番人口が多い都道府県です。
また、東京都は、全国で7つしかない、数年に渡って人口が増え続けている都道府県の1つです。
人口の増加数も多く、毎年11~12万人が増えています。
この記事では、東京都の資料を基に、人口増加が続く原因を考えてみましょう。
人口が増える3つの理由
人口の増え方には3つの理由があります。
- 社会増減
他県からの転入や、他県への流出による増減 - 自然増減
住民の出生と死亡の差による増減 - その他の増減
都内での移動、および外国人の入国/出国/帰化などによる増減
2016年の東京都の人口増加は「11万4千人」でした。
このうち、「社会増減」が7万2千人、「自然増減」が1千人、「その他の増減」が4万1千人でした。
「その他の増減」のうち、約3万5千人は外国人ですから、海外からの入国や帰化と推定できます。
つまり、東京都の人口増加は、国内から約7万2千人、海外から3万5千人の転入が支えていることになります。
区部は増え、市部と島は減る
2017年6月1日現在の東京都の人口は、推計で「13,725,778人」です。
地域別にみると、区部が945万人、市部が419万人、郡部が5万7千人、島部が2万5千人でした。
区部の人口が約7割、市部の人口が約3割を占めています。
人口の増加数が多いのは、区部で、人口が減少している区はありません。
特に、世田谷区、中央区、板橋区、杉並区、港区などで人口が増加しています。
市部では、三鷹市や調布市のように人口が増加している市と、青梅市や東久留米市のように人口が減少している地域に分かれています。
郡部と島部では、人口の減少傾向が続いています。
東京都の人口は3月と4月に増える
東京都の人口増加には季節による変動があります。
約11万人の人口増加のうち、6万5千人が3月と4月の2カ月に集中しているのです。
3月が年度末、4月が年度始まりですから、多くは、新入学や就職による上京と推定されます。
このような季節変動は、他県や海外からの転入という社会的な理由によって人口が変動するという東京都の特徴を良く表しています。
また、人口増加の理由が社会的なものであるということは、何かの理由があれば、増加が止まる可能性があるということです。
実際に、過去60年ほどを見ると、何回かに渡って、東京都の人口は減少しています。
また、将来的にも、東京都は2025年から人口の減少が予想されています。
人口の増減は、住宅を始めとする経済面でも大きな影響があります。
都内に部屋を借りたり、自宅を購入する場合は、東京都の人口の特徴を考えて、時期や場所をよく考えましょう。