タバコの喫煙率は男性が31%、女性が9.5%

[2017/7/1 00:00]

全国22万人以上による喫煙率の調査

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、受動喫煙を防ぐための法案に関する議論が盛んになってきました。

では、現在、どれぐらいの割合の人がタバコを吸っているのでしょう。

全国規模で行なわれ、調査数が多い「平成28年 国民生活基礎調査」のデータを使って喫煙者のプロフィールを見てみましょう。

この調査は、2016年6月に行なわれ、全国の22万4,208世帯が回答しています。

なお、熊本地震の影響で、熊本県では調査が実施されていません。今回の数字は、熊本県分を除いたものとなっています。

喫煙者の比率は約20%

喫煙者の割合は、回答者全体で「19.8%」でした。

なお、19.8%のうち18.3%は「毎日吸っている」、1.5%が「時々吸う日がある」と回答しており、習慣化している人が多いことがうかがえます。

男女別では、男性が「31.1%」と高く、女性は「9.5%」と低くなっています。

出典:データを基に編集部が作成

以前に比べて喫煙率は下がっている

過去のデータと比較してみると、2001年からの15年間で、男性は17%、女性は4.5%も喫煙率が下がっています。

出典:データを基に編集部が作成

30代から50代の喫煙者が多い

年齢別にみると、男女とも30代から50代の喫煙率が高くなっています。

喫煙率は60代から下がり始め、70代以上では大きく下がります。

出典:データを基に編集部が作成

タバコと健康の関係

国立がん研究センターでは、タバコと健康の関係について、次にようにコメントしています。


 能動喫煙と肺がんの関連については、多くの調査、研究によりリスク要因として確実であることが明らかで、日本では肺がんの死亡のうち、男性で70%、女性で20%は喫煙が原因と考えられています。また、肺がん以外のがんとの関連も明らかで、がんの死亡のうち、男性で40%、女性で5%は喫煙が原因と考えられています。

また、ガン以外でも、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」は喫煙が原因とされています。これは、以前は「肺気腫」や「慢性気管支炎」と呼ばれていた病気で、日本人の死亡原因の10位に入っています。

タバコは、古くからある嗜好品であり、ストレス解消の手段としても普及してきました。しかし、健康のことを考えるならば、一度は禁煙を検討すべきでしょう。

[シニアガイド編集部]