人事担当者が答えた、企業から見た「テレワーク」の実態
企業側から見たテレワークの調査
人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」が企業の人事担当者を対象に、「テレワーク」の実態についてアンケートしています。
このアンケートには624社が回答しています。
「テレワーク」を導入しているのは9%
この調査では「テレワーク」を「IT等の活用で時間や場所の制約を受けない勤務形態」と定義しています。
この定義のテレワークを導入している企業は「9%」でした。
現状では、90%以上の企業はテレワークを導入していません。
「自宅型」が多い
テレワークでは、どこで働くかという問題があります。
一番多いのは「自宅利用型」、つまり在宅勤務でした。
施設に依存しない「モバイル型」や、サテライトオフィスなどを使った「施設利用型」も導入例があります。
テレワークの対象は意外と幅が広い
テレワークの対象となる職種としては「外勤中心の営業などの社員」と「内勤中心のエンジニアなどの社員」、そして「介護や育児などで通勤困難な社員」が、ほぼ同じ程度の割合です。
テレワークの利点は「業務効率の向上」
会社から見た、テレワーク導入のメリットは「業務効率の向上」が1位でした。
通勤困難な理由がある社員が、離職せずに継続して働けることもメリットとして上がっています。
「時間管理」と「ルール設定」が難しい
一方、テレワーク導入の問題点は、「テレワーク社員の時間管理」でした。
また、始業/終業の連絡などを含む「業務ルールの設定」も課題となっています。
導入企業はテレワーク拡大に積極的
テレワークを導入済みの企業に対して「今後のテレワークに対する方針」を聞いています。
78%の企業は「今後も積極的に推進する」としており、導入企業の多くがテレワークのメリットを感じており、これからも拡大する意向であることが分かります。
しかし、同じ質問に対して、テレワークを導入していない企業では「今後も導入予定がない」が54%で、「これから導入を検討する」でも19%しかありません。
現状でテレワークを導入している企業と、導入していない企業との間では、テレワークに対して大きな温度差があることが分かります。
自分がテレワークの利用を考えたときには、まず、現時点で導入事例があるかどうかを確認しましょう。
テレワークの前例がない企業で、新たにテレワークの導入にこぎつけるには、それなりの困難を覚悟しておいた方が良さそうです。