テレワークに向いている職種と仕事内容
介護者や高齢者に向いた「テレワーク」
「テレワーク」とは、インターネットなどを利用して、オフィスと同等の仕事をオフィス以外の場所で行なうことを指す言葉です。
テレワークは、勤務時間や働き方に融通が効くため、介護や育児などとの両立、高齢者や障害者などの就業促進に効果があるとされています。
しかし、日本では普及が遅れており、まだ、導入例は多くありません。
ここでは、国土交通省が行なった「テレワーク人口実態調査」の結果を基に、テレワークの実態を見てみましょう。
勤務先にテレワーク制度があるところは少ない
「勤務先にテレワーク制度がある」人は、少なく、全体の「14.2%」しかいません。
「認めていない」が49.5%、「わからない」が36.0%で、テレワークを認めていない会社が多いことが分かります。
「情報通信業」が突出している
テレワーク制度がある会社を業種別にみると、「情報通信業」が34.4%で一番多くなっています。
2位以下は20%を切っており、テレワーク制度を導入しているのは、かなり限られた業種だけであることが分かります。
テレワークの効果があるという人は55%
「テレワーク実施の効果がある」という人は、55%でした。
「特に効果がなかった」という人や、「マイナスだった」という人が45%近くもいます。
ただし、会社にテレワーク制度がある場合は、「効果がある」人は71%に増えます。
逆に制度がない場合は、効果が無かったという人が増えており、会社側にテレワーク制度があるかないかが大きく影響することが分かりました。
テレワーク制度がない場合は、自宅などでの作業時間が評価対象とならず、サービス残業に近い状態になっていることが想像されます。
プラス効果は「効率」と「自由な時間」
テレワークによるプラス効果としては、「業務の効率が上がった」と「自由に使える時間が増えた」が挙がっています。
逆にマイナス効果としては「仕事時間(残業時間)が増えた」が多く、テレワークの実態が持ち帰り残業となっていることがうかがえます。
職種は「一人で作業しやすい仕事」が多い
テレワーク経験がある社員の職種を見ると「研究開発・技術(ソフトウェア等)」が一番多く、「クリエイティブ・デザイン」が、それに次ぎます。
参考として、社員ではなく、業務委託などで働く自営業では、テレワークの仕事内容は「ライティング」や「プログラマー」が多くなっています。
いずれの場合も、ある程度、大きな枠が決まっていれば、一人で作業できる職種や仕事内容が多いことが分かります。
テレワークできる職種や作業内容は限られている
現状では、テレワーク制度等に基づく雇用型テレワーカーの割合(KPI)は、7.7%に留まっています。
テレワークによる就労を希望する場合は、会社にテレワークの制度が用意されているかどうかを、最初に確認しましょう。
また、現状ではテレワークできる職種や作業内容が限られています。フリーランスの場合には、それを前提にして仕事を探しましょう。