自分の病気などで働けなくなったときに役に立つ会社の制度
働けなくなった理由は「自分の病気」が多い
総合人材サービスのマンパワーグループが、「就労困難な状況」に関するアンケート結果を公開しています。
20代から50代の正社員400人に対するアンケートで、自分自身の病気などの理由で、これまでと同じように働けなくなった経験について聞いています。
「就労が困難になった状況を経験したことがある」人は、全体の約2割でした。
一番多い理由は「自分の病気」で、「20~30代」でも「40~50代」でも同じでした。
2番目に多いのは「20~30代」では「育児(子育て)」で、「40~50代」では「介護」でした。
役に立った制度は、理由ごとに違う
「就労が困難だった時に、役に立った制度」を聞いています。
「自分の病気」が理由の場合は、「労災保険の休業補償と健康保険の傷病手当金」を挙げた人が6割以上いました。
やはり、自分が働けないときは、ある程度の収入が確保できる、この2つの制度が有効です。
「育児」が理由の場合は、「育児・介護休業制度」と「在宅勤務(テレワーク)」、「短時間勤務制度」を挙げる人が多くなっています。勤務形態の柔軟さが求められていることが分かります。
「介護」の場合は、「育児・介護休業制度」とともに「労災保険の休業補償と健康保険の傷病手当金」を挙げている人が多く、長期に渡って仕事を休まざるをえない状況が感じられます。
さらに「退職者の再雇用制度」を挙げている人も多く、会社を辞めざるを得なくなる可能性を考えていることが分かります。
すぐに辞めずに、利用できる制度を探そう
自分の病気でも、育児や介護の場合でも、働けない状況になったときに考えるのは「お金」と「雇用の維持」です。
サラリーマンの場合、金銭面では雇用保険や健康保険、休業面では「育児・介護休業制度」などのセーフティネットが用意されています。
自分自身の判断で、いきなり退職してしまうと、これらの制度の恩恵が受けられない場合があります。遠慮せずに、利用できる制度は、できるだけ利用することを考えてください。
まずは、今の職に留まることを前提として、どんな制度が利用できるかを、会社の総務部門などに相談しましょう。