在宅ワーカーの月収で一番多いのは「5万円未満」、一番多い年収も「5万円未満」

[2017/7/25 00:00]

一番多い月収は「~5万円」

インターネットを見ていると、怪しい広告に「誰でも自宅で、月に20万円稼げる」などの甘い言葉が書かれていることがあります。

フリーランスで在宅で働いたときに、本当にそんなに稼げるものなのでしょうか。

いったいいくらぐらい稼げるものなのか、いくつかのデータを集めてみました。

まず、わかりやすい月収から。

一番多いのは「~5万円」で、27%(小数点以下切り捨て、以下同)でした。

「6~9万円」が18%なので、月収10万円未満という人が45%を占めています。

「10~19万円」も18%なので、全体の63%が、月収20万円未満です。

一方で、月収が50万円を超えている人も、9%います。

出典:「在宅ワーカーの就業意識に関する調査」(厚労省)

一番多い年収も「~5万円」

つぎに、年収の調査結果です。

こちらも、一番多いのは「5万円未満」でした。

回答者は25%いるので、全体の4分の1を占めています。

次に多いのが「10~20万円」、その次が「50~70万円」でした。

年収が100万円を超えている人は20%で、80%の人は「100万円未満」となっています。

出典:在宅ワーカーに関する調査」(厚労省)

働いた時間と収入はある程度比例する

上の2つの調査は、副業ではなく、いずれもフリーランスとして在宅で働いている人を対象としています。

それでも、年収が「5万円未満」が多いということから、「家族の中に柱となって稼いでいる人がいて、在宅で働く分は補助的な収入となっている」、「あまり労働時間がなく、案件をこなしていない」などの状況が推定できます。

クラウドソーシングサービスの「ランサーズ」による「フリーランス実態調査2017」では、働き方を4つのタイプに分けることで、そのあたりがわかりやすくなっています。

  • 副業系:週の労働時間「6.3時間」、年収「60万円」
  • 複業系:「13.7時間」、「129万円」
  • 自由業系:「14.0時間」、「122万円」
  • 自営業系:「33.6時間」、「350万円」

ここでは、各タイプの特徴には触れませんが、きちんと稼ぐためには、それなりの労働時間をかける必要があることはわかります。

この調査結果に沿えば、1日1時間程度の労働であれば「年収60万円(月収5万円)」、フルタイムで働けば「年収350万円(月収30万円弱)」が目安です。

もちろん、フリーランスの収入には、本人の持つ技術や能力が大きく影響します。ここに挙げたのは、一つの例と考えてください。

例えば、週に33.6時間も働けるだけの仕事を受注するだけでも、相当の熱意と努力が必要となります。

とりあえず、在宅ワーカーの月収も年収も、一番多いのは「5万円未満」であることは覚えておきましょう。そうすれば、怪しい誘いを受けても退けることができます。

[シニアガイド編集部]