夏山遭難者の51%、死者/行方不明者の73%が「60歳以上」だった
[2017/9/12 00:00]
遭難件数は減少も、死者/行方不明者が20人も増加
警察庁が、7月8月の夏山シーズンの山岳遭難の状況をまとめています。
山岳遭難は「611件」で、遭難者は「705人」、遭難者のうち死者/行方不明者は「68人」でした。
今年は、8月の登山シーズンに天候が悪かったため、昨年に比べて遭難件数、遭難者数が減りました。
しかし、死者/行方不明者は、昨年同期よりも20人増えています。
遭難原因は、「道迷い」が189人、「転倒」が168人、「滑落」が102人でした。
都道府県別では、長野県が101件で最も多く、静岡県は69件、富山県は53件です。
また、捜索や救助活動に動員された警察官は、延べ3,649人、ヘリの出動は、延べ219回に上っています。
60歳以上の遭難者が増加
ここ数年、中高年の登山ブームを背景に、高齢者の遭難が多い状況が続いています。
今回のレポートでも、遭難者のうち「362人」、死者/行方不明者のうち「50人」が、60歳以上でした。
遭難者の51%、死者/行方不明者の74%を、「60歳以上」が占めています。
警察庁は「体力や経験に見合った山を選び、しっかりと準備して登ってほしい」とコメントしています。