40代から60代に聞いた「衰えを感じている能力 ベスト5」
40代から60代の312人が回答
脳トレーニングジム「ブレインフィットネス(R)」が、「脳の健康」に関する意識調査の結果を公開しています。
2017年8月に行なわれたインターネットアンケートでは、40~69歳までの男女312人が回答しています。
衰えを感じやすい5つの能力
このアンケートでは、「視力」や「聴力」など12の能力について、衰えを実感しているかどうかを聞いています。
最初に、衰えを感じている能力の上位5つを見てみましょう。
一番多い回答は「視力」でした。回答者の約80%が衰えを感じています。
また、年代別では50代が一番多く、老眼の影響もあって、視力の衰えを感じやすい年代であることがわかります。
二番目は「計算力」、三番目は「集中力」でした。
四番目の「作業記憶」は、『情報を一時的に頭に記憶し、併行して他の処理をする力』です。
例えば、相手の会話の内容を一時的に頭に記憶し自分の考えや意見を言うなど、会話や読書などに影響します。
五番目の「分割的注意力」は、『複数のことに同時に注意を向ける力』です。
例えば、「食事をしながら、テレビを見たり会話をする」や「会議で発表者が話すことと、プレゼンテーションの両方を元にノートを取る」などに影響します。
ほとんどの項目は、回答者の年齢が高くなるほど、衰えを実感している人が増えています。
ただ、衰え方のペースは項目によって差があります。例えば、「分割的注意力」は40代と50代では少ないのですが、60代になると衰えを自覚する人が急に増えています。
「判断力」と「問題解決力」については、自信を持っている
12の調査項目について「衰えを感じている割合」をグラフ化してみましょう。
各項目の内容は、グラフの後に解説しています。
項目の順位を見ていると、視力や聴力などの感覚器官、新しい環境への適応力などが衰える人が多いようです。
逆に「判断力」や「問題解決力」など、自分が物事を処理することについては、あまり衰えを感じていません。
何歳になっても、自分の判断の正しさと解決能力については、最後まで自信があるということなのでしょう。
- 「視力」目で物体を識別する力です
- 「計算力」四則演算など数字の計算をする能力です
- 「集中力」課題に対して周囲にとらわれずに解決する能力です
- 「作業記憶」情報を一時的に頭に記憶し、併行して他の処理をする力です
- 「分割的注意力」複数のことに同時に注意を向ける力です
- 「情報の処理速度」理解や判断にかかる速度です
- 「理解力」言語や情報を正しく理解する力です
- 「聴力」音を識別する能力です。会話については脳の働きも影響します
- 「適応力」新しい環境に適応する力です
- 「伝達力」適切な言葉を選び正しく伝える力です
- 「選択的注意力」様々な刺激の中から、必要なものに適切に注意を向ける力です
- 「実行機能」計画を立てて実行する力です
- 「空間認識力」目で見たものの位置関係を把握する力です
- 「判断力 」物事を正しく判断・決定する力です
- 「問題解決力」問題を解決する力です