二人のための永代供養墓「&(安堵)」が、グッドデザイン・ベスト100を受賞
[2017/10/5 00:00]
特に優れた製品として「ベスト100」に入る
永代供養墓「&(安堵)」が、2017年度グッドデザイン・ベスト100を受賞しています。
「グッドデザイン・ベスト100」は、グッドデザイン賞受賞対象の中で、審査委員会により特に高い評価を得た100の製品/サービスで、金賞などの特別賞の候補となります。
「二人」のためのお墓
「&(安堵)」は、證大寺(東京都)が運営する永代供養墓です。
證大寺によれば、永代供養墓が「グッドデザイン・ベスト100」に入るのは、これが初としています。
「&」のデザインは「押尾章治+UA」が担当し、白い大理石の円柱というシンプルな形をしています。
&は、「二人のためのお墓」として構想されており、墓石は二人分のお骨が入るカロート(納骨堂)を兼ねています。
サイズは、直径20cm、高さ120cmで、人の身の丈に近く、抱きしめる、触れあう、語り合うなどの所作がしやすい高さになっています。
墓石には、側面に二人の俗名、没年、享年が彫刻され、腰を落として対面すると、故人の名前が目に入る位置になります。
「&」は、證大寺が運営する霊園のうち、2カ所で販売されています。
證大寺では、「&」について、契約時に指定した二人が入ることを前提にした墓所として販売しています。
二人の間柄や国籍、性別などは問いません。ただし、ペットは対象となりません。
正価は120万円(非課税)で、埋葬の諸経費を含みます。納骨後の維持費などは必要ありません。
価値観の変化を踏まえた優れたデザイン
グッドデザイン賞審査委員からは、次のようなコメントが寄せられています。
「死」をめぐる現代の切実な問題に、正面から切り込んだ革新的なデザインである。人々の価値観や家族のあり方、宗教観など、社会の大きな変化に「お墓」のシステムが追いつかない状況がある。こうした状況を踏まえ、現代のニーズを的確に捉えるとともに、死という文化的かつ感情的な問題に向き合い、墓石の造形から、墓地のあり方、サービスまでを包括する総合的なデザインに取り組んだ。ソーシャルな視点からシステムとしてのデザインを切り拓いたことが素晴らしい。