ついに「前期高齢者」を上回った「後期高齢者」の人口
[2018/3/21 00:00]
後期高齢者が前期高齢者を上回る
総務省統計局が公開した「人口推計」の「2018年3月概算値」において、後期高齢者の人口が、前期高齢者の人口を上回ったことが分かりました。
それぞれの人口は、75歳以上の「後期高齢者」が1,770万人、65歳から74歳の「前期高齢者」が1,764万人でした。
後期高齢者の人口が前期高齢者よりも、6万人多くなっています。
前期高齢者と後期高齢者では、健康保険などの制度が異なっており、後期高齢者の方が社会的な負担も大きくなります。
前期高齢者よりも、後期高齢者の方が多くなったという事実は、日本の高齢化問題が、また一つ上の段階に入ったことを表します。
男女比を見ると、前期高齢者では、男性が48%、女性が52%ですが、後期高齢者では、男性が39%、女性が61%と、女性の比率が高くなっています。
急激に進む人口の減少と高齢化
1カ月前の2018年2月の概算値では、後期高齢者が1,764万人、前期高齢者が1,766万人で、前期高齢者の方が2万人多い状態でした。
しかし、寿命が長くなったことから、ここ数年は月に数万人単位で後期高齢者が増えており、いずれ前期高齢者の数を上回ると予想されていました。
人口のピークは、まだ「65~69歳」
3月時点の人口を、5歳ごとの年代別に見ると、男女とも「65~69歳」が一番多くなっています。
この年代は、1947年~1949年生まれで、「団塊の世代」と呼ばれる人口が多い世代です。
この世代が後期高齢者になる「2025年」には、社会保障費の急激な増加が見込まれており、「2025年問題」と呼ばれることもあります。
なお、男女別にみると、「50~54歳」までは男性の方が多いのですが、「55~59歳」以降は女性の方が多くなっています。