自分のガンについて、「セカンドオピニオン」を聞いた人は約3割

372人のガン経験者へのアンケート
医療関連サービス会社のティーペックが、「ガン治療のセカンドオピニオンに関するアンケート」の結果を公開しています。
このアンケートは、ガン患者の団体であるキャンサーペアレンツの協力により、372人のガン患者および元ガン患者に対して行なわれました。
「セカンドオピニオン」とは、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。
セカンドオピニオンを受けた人は3割
372人の回答者のうち、セカンドオピニオンを受けた経験がある人は、32.8%でした。
セカンドオピニオンを利用したことがない人の方が多いことがわかります。

受けない人は、必要性を感じていない
セカンドオピニオンを受けなかった人に、理由を聞いています。
一番多いのは「特に受けようと思わなかったから」でした。
「受けたほうが良いのか判断できないから」、「主治医に任せておけばいいから」が続きます。
多くの人は、セカンドオピニオンを受ける必要性をあまり感じていないようです。

ベストの治療方法を探すために受ける
一方、セカンドオピニオンを受けた人の理由は、「他に良い治療法はないか確認するため」が最多でした。
次に多かったのは「今の治療がベストか確認するため」でした。
この2つの理由が大半を占めており、他の理由を挙げている人は多くありません。

セカンドオピニオンを受けた良かったという人が多い
セカンドオピニオンを受けた人の多くが、セカンドオピニオンの意義を感じています。
具体的には次のようなコメントが寄せられています。
- この治療法で間違いないんだ、という安心感が生まれた
- 2つ受けたが、三者とも同じ意見だったので迷いなく治療を始める決心ができた
- 自分の受けたい方法での手術ができることになって前向きになれた
- 以前と同じ治療でも、納得感を持って受けられるようになった
他にも、「安心した」「迷いが消えた」「前向きになった」「納得した」など、ポジティブな影響があったというコメントが多いようです。
自分や家族の治療で、セカンドオピニオンを受けるべきかどうか迷ったときには参考にしてください。
思っていたよりも主治医は好意的
セカンドオピニオンを受けるには、現在の担当医にセカンドオピニオンを受けることを伝え、紹介状や検査の資料などを用意してもらいます。
そのため、セカンドオピニオンを受けるためには、主治医に協力を求める必要があります。
セカンドオピニオンを受けた人のうち、4割近くは「主治医に伝える際に、抵抗感があった」としています。
しかし、伝えた際の主治医の反応が「悪かった」という人は、1割以下でした。
主治医の6割は「反応が良かった」で、残り3割も「どちらとも言えない」でした。
患者が考えているよりも、主治医はセカンドオピニオンに好意的なようです。
それでも切り出しにくいときには、次のような提案がありました。
- 主治医に直接伝えにくいときは、看護師や、その病院のガン相談センターに相談すると良い
- 例えば、「妻や両親がどうしてもと言うので」などの理由をつけても良いと思う