東京都が「空き家」を使った起業プランを募集。最大300万円の補助金
「起業家」に向けて空き家活用のプランを募集
東京都が、一戸建ての「空き家」を活用する起業家を募集しています。
これは、「空き家」対策と、「起業支援」を兼ねた施策です。
創業から日の浅い起業家を対象に、「空き家の新たな利活用モデル」となりうる事業プランを募集します。
採択された事業には、最大で300万円の補助金が支給されます。
創業から5年以内が目安
応募資格は、創業から5年以内の起業家で、次のいずれかの条件に合致している必要があります。
- 都内の中小企業者の内、法人登記を行なってから5年未満の法人や、開業の届出を行なってから5年未満の個人
- 法人登記を行なってから5年未満の都内の特定非営利活動法人(NPO)
最大300万円の補助金を支給
募集は、2018年9月から始まり、11月上旬までに選定されます。
活用プランについては、不動産会社などがコーディネーターとして選定されており、相談に応じてくれます。
最終的には2件程度の採択を予定しています。
採択された事業プランには、次のように補助金が支給されます。
- 助成対象期間:交付決定日から1年以上最長2年
- 助成限度額:300万円(下限100万円)、助成率:3分の2
- 対象経費:従業員人件費、賃借料、広告費等、創業期に必要な経費の一部
補助金の用途がリフォームなどに限定されていないので、起業家には使いやすい内容となっています。
また、この事業に空き家を提供した所有者に対しても、管理費相当額(固定資産税、都市計画税)が補助されます。
注意が必要なのは、単なる机上のプランではなく、「平成31年度中に事業プランを実施する見込みが立っていること」が条件となっています。
実際の物件を選び、実現性のある提案をしなければなりません。
アイデアを事業化するためのチャンス
今回の募集のメリットは何でしょう。
起業を考えている人から見たメリットは、「最大300万円という補助金」と「コーディネーターという相談役が用意されている」ことでしょう。
また、第三者の審査を受けることにより、自分のアイデアが客観的に判断されることや、事業計画書を作成することで、事業を具体的に検討できるというメリットもあります。
空き家の所有者にとっても、物件を提供することで、不動産に関わる税金が安くなるということがあります。
店舗や老人ホームなど不動産を前提にした事業を検討している人は、具体化にむけて検討する良いきっかけでしょう。