災害につけ込んで忍び寄る悪質な業者に注意
[2018/7/11 00:00]
災害が発生すると悪質商法がはびこる
台風7号と梅雨前線による「平成30年7月豪雨」の被害が拡大しています。
国民生活センターと消費者庁では、この豪雨による被災地を中心にした悪質な商法について、警告を発しています。
国民生活センターによれば、今回の豪雨に限らず、大規模災害が発生すると、点検商法、便乗商法など、災害に関連した消費者トラブルが発生する傾向があります。
ここでは、悪質商法の例と、その対策について紹介します。
悪質な行為の例
災害の被災地では、修復工事や再建に関するトラブルが多く発生します。
特に、無料点検をきっかけにして、工事契約を強要する「点検商法」に注意が必要です。
工事、建築のトラブル例
- 日に3~4 回訪問され、屋根の吹き替え工事契約を迫られた
- 屋根の無料点検後、このまま放置すると雨漏りすると言われ高額な契約をさせられた(点検商法)
- 豪雨で雨漏りし修理してもらったがさらにひどくなった
- 雪下ろし作業後に当初より高い金額を請求された
災害をきっかけ・口実にした勧誘トラブル例
- 屋根の修理工事を火災保険の保険金の額で行なうと言う業者が信用できない
- アンケートに答えたら補償金が受け取れると言われた
また、被災地から離れた場所でも、公的な機関を装った寄付の強要に注意が必要です。
寄付金、義援金のトラブル例
- ボランティアを名乗る女性から募金を求める不審な電話があった
- 市役所の者だと名乗る人が自宅に来訪し義援金を求められた
注意と対策
トラブルを避けるための対策は、修理などの契約を急がない、不審な電話や訪問は相手にしないことです。
そして、困ったときは、消費生活センター等(消費者ホットライン 電話番号188)に相談するように呼びかけています。
工事、建築
- 修理工事等の契約は慎重に
- 契約を迫られても、その場では決めない
- 契約後でも、クーリング・オフができる場合がある
寄付金、義援金
- 不審な電話はすぐに切り、来訪の申し出があっても断る
- 金銭を要求されても、決して支払わない
- 公的機関が、電話等で義援金を求めることはない
- 寄付をする際は、募っている団体等の活動状況や使途をよく確認する
義援金詐欺にも注意
また、電話やSNSなどで、義援金を集める「義援金詐欺」の事例も報告されています。
義援金を送るときは、口座番号などの情報だけではなく、確かな団体であることを確認して送りましょう。
公的な団体を詐称し、口座番号だけを変えた情報を流している例もあります。団体のホームページで、振込口座が正規のものであることも確認してください。
せっかくの善意がきちんと被災地に届くように、義援金を送る方法についても吟味しましょう。
被災された地域の皆様の生活が一日でも早く復興されますことを心よりお祈り申し上げます。