「毎月最低30万円保証」「参加するだけで毎日1万円の収入」で騙す投資サービス商法
消費者庁が2つの投資サービス会社を警告
消費者庁は、虚偽の広告によって勧誘する投資サービス商法で、消費者が不利益を被る恐れがあるとして、注意を呼び掛けています。
警告された会社以外にも、別の会社が同じような手口で勧誘することが予想されます。
甘い言葉で勧誘する投資サービス会社に気をつけましょう。
毎月最低30万円分のビットコイン
「株式会社リード」は「毎月最低30万円分のビットコインを受け取れる」などと勧誘します。
リードは、ビットコインを受け取るために「オートビットチャージ」なるアプリを10万円で購入するよう働きかけます。
「オートビットチャージ」については、「仮想通貨ビジネスのカリスマ・藤田真一が、15億円を投入して開発した」などと称していましたが、藤田真一なる人物は実在せず、15億円の投入も虚偽でした。
また、Webサイトに掲載されていた体験談も、すべて架空のものでした。
「オートビットチャージ」は、海外企業が展開しているビットコインのマイニング事業者への投資サービスが利用可能になり、投資金額の5~10%程度の金利が受け取れる、としています。
海外企業が運営する投資サービスは実在しますが、同アプリを経由しなくても利用できます。
また、消費者庁は、「月利5~10%程度のリターンを得るには毎月9万円以上の投資が必要であり、簡単に毎月30万円相当のビットコインを受け取れる仕組みにはなっていない」としています。
プロジェクトに参加するだけで、毎日1万円の収入
「株式会社ジパング」は、「金と銀のプロジェクトに参加するだけで、毎日1万円の収入がある」と勧誘します。
「金と銀プロジェクト」のサイトに登録すると、ジパングの代表である田中保彦から、「CLUB THE ZIPANGU」(クラブ・ザ・ジパング)と称する投資コースへの参加へ勧誘されます。
「CLUB THE ZIPANGU」では、「毎日1万円収入の最低保証」などと煽り、参加料として28万5千円を振り込ませます。
参加料を払った人には、「参加するだけで、1千万円以上を無条件で丸儲けできる」と称する上級プラン「MAKE A ZIPANGU」(メイク・ア・ジパング)へと勧誘し、その参加料45万円を支払わせます。
さらに、参加者は証券口座の開設料や、専用サーバーとの接続費用などの名目で、料金を取られます。
消費者庁では、「参加料を支払って、運用を開始しても、実際には投資額が目減りするなど、ジパングが説明しているシステムとは結果が異なり、毎日確実に最低1万円の収入が保証できる仕組みにはなっていない」としています。
また、田中保彦は実在しましたが、宣伝文句の裏付けとなる事実はありませんでした。
Webサイトに掲載されていた体験談は、すべて架空のものでした。
うまい話は決してありません
消費者庁では、「何もしないで収入が得られるなどといううまい話は決してありません。何もしなくても収入が得られる、将来にわたり収入が保証される、という説明があったときは、まずは疑い、甘い言葉に決してだまされないでください」としています。
そして、取り引きに関して不審な点が遭った場合は、お金を支払う前に、各地の消費生活センターや警察に相談することを勧めています。