年齢や結婚してからの期間で大きく変わる「夫婦円満」の自覚

[2018/11/14 00:00]

11月22日は「いい夫婦の日」

11月22日は「いい夫婦の日」という民間による記念日なので、それに合わせた活動が活発になってきています。

ここでは「いい夫婦の日をすすめる会」による公式アンケートから、「夫婦の円満度」と「生まれ変わったら今の相手を選ぶか」という2つの質問について、紹介します。

「夫婦円満」だと思っている人が7割以上

「現在、あなた方ご夫婦は円満だと思いますか」と、夫婦の円満さについて5段階で聞いています。

一番多いのは「まあ円満」でした。だいたい半分の人が選んでいます。

これと「とても円満」を合わせると、75%なので、4人のうち3人は「自分たち夫婦は円満である」と認識しています。

出典:データを基に編集部が作成

20代はラブラブでも、30代になると見える現実

「夫婦が円満だと思っている割合」を年代別に見てみましょう。

男性の場合、20代までは「とても円満」の割合が高く、40%を超えています。

30代になると、「とても円満」は20%台まで落ちます。

しかし、その分「まあ円満」が増えるので、「自分たち夫婦は円満である」だと思っている割合はあまり変わりません。

40代では、「自分たち夫婦は円満である」と思っている割合が下がりますが、50代以降は増えています。

夫婦仲は40代で底を打ち、50代になると、また上がるのです。

出典:データを基に編集部が作成

女性の方が結婚生活の見極めが早い

同じように女性についても見てみましょう。

20代が「とても円満」が多いのは同じです。

そして、30代になると「とても円満」が減り、「まあ円満」が増えます。

男性と異なるのは、「とても円満」の減り方が大きく、「まあ円満」の増え方も大きいことです。

つまり、女性の方が、ラブラブな「とても円満」が多い時期を抜けて、「まあ円満」と思うようになるのが早いようです。

別の言い方をすると、結婚というものに対する理解と、相手に対する見極めが早いのでしょう。

「自分たち夫婦は円満である」と思っている割合は、40代が底で、50代から増えていくのは男性と同じ傾向です。

出典:データを基に編集部が作成

結婚から10年経つと倦怠が忍び寄る

ここまでは性別で見てきましたが、こんどは「結婚歴の長さ」で見てみましょう。

結婚してから「5年未満」では、80%以上の人が「自分たち夫婦は円満である」と思っています。

特に、「とても円満」の割合が高く、仲の良い時期であることが分かります。

しかし、結婚歴が10年を超えると、円満であると思っている割合が10%も下がります。

また、「とても円満」と思っている割合も、20%台まで落ちます。

つまり、結婚後10年を過ぎると、倦怠期というか飽きが来る時期なのでしょう。

出典:データを基に編集部が作成

生まれ変わっても、今の相手を選びますか

次に「生まれ変わったとしたら、今の相手を選びますか」という質問を見ましょう。

回答者全体では、「今の相手を選ぶ」人は35%でした。つまり、半分を大きく下回っています。

「どちらともいえない」が43%、「別の人を選ぶ」が22%です。

出典:データを基に編集部が作成

男女とも、年齢が高くなるほど、「今の相手を選ぶ」という割合が減っていきます。

ただ、女性は「60代」になると、「今の相手を選ぶ」人が急に増えます。

定年退職した夫と距離が近くなるせいかもしれせんし、ある程度のあきらめとともに母性の対象となるのかもしれません。

やはり「10年」が一つの目安

「今の相手を選ぶ」割合を「結婚歴の長さ」で見ると、10年目を境にして安定します。

結婚から10年経つと相手の見極めがついて、生まれ変わっても選ぶかどうかの判断が付くのでしょう。

出典:データを基に編集部が作成

「とても円満」でも、「今の相手を選ぶ」人は7割

最後に、「夫婦仲」と「生まれ変わっても今の相手を選ぶ」という2つの要素の関係を見てみましょう。

出典:データを基に編集部が作成

自分たちの夫婦仲が「とても円満」と答えている人のうち、「今の相手を選ぶ」人は71%でした。

夫婦仲について「とても円満」と答えているだけに、7割以上の人が来世も契るつもりがあるというのは納得できる結果です。

しかし逆に言えば、夫婦仲が「とても円満」なのに、来世では選ばない人がいるということです。

残り3割の人は「もっと良い人に出会えるかもしれない」という希望があるのかもしれません。

そして、夫婦仲が「まあ円満」の人になると、「今の相手を選ぶ」人は30%しかいません。

同じように、「どちらともいえない」では4%、「あまり円満ではない」では7%しかいません。

「あまり円満ではない」というのに、「今の相手を選ぶ」人がいるのは、なかなか興味深い結果です。

「勝手がわかっているから、もう一度やれば、もっとうまくできる」とか、「もっと悪い相手になるより、欠点がわかっているだけ良い」と考えているのかもしれません。

なお、「夫婦仲が円満ではない」という人で、「今の相手を選ぶ」人は0%でした。

これは当然の結果と言えるでしょう。

夫婦仲が良くなる可能性はあるので努力しましょう

たった2つの質問の回答ですが、いくつかの教訓は得られます。

  • 夫婦仲についての自覚は、年齢や時期によって大きく変わる
  • 夫婦仲が良いという自覚は「40代」まで下がり、「50代」から盛り返す
  • 結婚後10年を経ると、相手の見極めが付いて、夫婦間に飽きがきやすい
  • 本当に夫婦仲が良いと、「生まれ変わっても今の相手を選ぶ」とすら思える

特に「夫婦仲についての自覚」は、いったん悪くなっても、良くなる可能性があるということは覚えておきましょう。

「結婚記念日」などの記念日や、相手の誕生日などの機会を利用して、少しでも夫婦仲を良くするための行動を取ることは無駄ではありません。

特にきっかけが思いつかなければ、「いい夫婦の日」を利用して、感謝の意を表すことから始めましょう。

[シニアガイド編集部]