LINEで人生相談をする人の年齢と性別
SNSで行なわれた相談事業
厚労省が、SNSで行なった相談事業の結果を公開しています。
この事業は、SNSを利用して、生活などの相談を受けるものです。
今回は、厚労省が、一般社団法人やNPO法人に対して補助をする形で行なわれました。
今回の統計対象となった2018年4月~9月には、6つの団体が参加しました。
LINEによる相談が9割
対象期間中の相談件数は「9,548件」でした。
そのうち、LINEが90%、チャットが10%を占めています。
若い女性が相談しやすい窓口
相談方法としてLINEを使用した団体は2つありました。
そのうち、特定NPO法人「BONDプロジェクト」は、「10代20代の女の子専用LINE」としており、実際の相談者も20代までの女性がほとんどを占めています。
相談の対象者が分かりやすいためか、6千件以上の相談を集めました。
LINEを用いたもう1つの団体である、一般社団法人「社会的包摂(ほうせつ)サポートセンター」は、特に年齢や性別を制限していませんでした。
しかし、2千件以上の相談のうち、「20代以下」の相談者が7割近くを占めています。
また、9割近くが「女性」でした。
相談方法としてLINEのようなSNSを用意することで、特に若い女性が相談しやすい窓口が用意できたことが分かります。
内容は「自殺念慮」や「メンタル不調」が多い
すべての団体の相談内容をまとめると、一番多いのは、ストレスや強い不安などの「メンタル不調」でした。
次に多いのが、自殺したいと思い詰める「自殺念慮(ねんりょ)」です。
相談者の年齢が若いこともあって「学校」に関する相談も多くなっています。
安全に相談できる窓口を
今回、厚労省が補助を行なった事業では、チャットや電話によるオンライン相談、Twitterの見回り活動や、検索連動型広告を利用した相談なども行なわれました。
しかし、相談件数で言えば、LINEによる相談が多く、分かりやすく相談しやすい窓口でとして利用されたようです。
SNSによる相談では、Twitter経由で被害者が集められ9人が殺されるという痛ましい事件も発生しています。
今回のSNS相談事業も、そのような事件の再発防止策の一環と位置づけられています。
何かに困っている人が、安全に相談できる窓口を作るための、きっかけとなることを期待しましょう。