防災に備えて、カセットこんろでご飯を炊いてみよう

[2019/1/17 00:00]

被災に備えて備蓄はしたいけれど

震災などに備えて、「家庭では最低3日間、できれば1週間の食料を備蓄しよう」と言われています。

しかし、3日間はともかく、1週間分も食料を備蓄することは、なかなか難しいことです。

特に、主食となる炭水化物を、1週間分確保するのは大変です。

例えば、パックご飯やアルファ米を、3食×7日で21個も、家の中に備蓄しておき、期限を管理するのは難しいと感じる人が多いでしょう。

お米は「備蓄の柱」

農林水産省の「家庭用食料品備蓄に関するリーフレット」では、普通のお米とカセットガスを備蓄の柱にすることを提案しています。

リーフレットでは、「お米は備蓄の柱」と強調しています。

「2kgの米が1袋あれば、水と熱源があれば、約27食分になる」というのです。

出典:農水省

また、備蓄する食料の主食をお米にすることのメリットは、使う水が少ないことです。

用意するお米を無洗米にすると、洗米に使う水もつかわないので、さらに使う水が少なくてすみます。

備蓄する品物や分量については、リーフレットを参照してください。

リーフレットの要点をまとめた動画も公開されています。

【いつもの食品で無理なく家庭備蓄】
出典:農水省

カセットこんろでお米を炊く方法

農林水産省のリーフレットでは、カセットこんろで炊飯するように書かれていますが、困ったことに実際の炊飯方法が書かれていません。

簡単な手順を紹介しましょう。

  1. お米と水を計って、フタができる鍋に入れる
  2. 30分間ぐらい浸けておく
  3. カセットこんろを強火にして、沸騰するまで炊く
  4. 沸騰したら、かなり弱火にして10分炊く
  5. 火を消して、フタをしたまま10分間蒸らす

この方法は、お米の通販サイト「美味しい田んぼ」の記事に拠っています。

写真が美しく分かりやすいので、ぜひ元の記事もご覧ください。

やってみて気がついたコツ

実際にご飯を炊いてみると、いくつか気がついたことがあります。

まず、お米と水の量に自信がないときは目分量でやってはいけません。

不安なときは、いつも使っている電気炊飯器の内釜で計って、鍋に移すと間違いません

無洗米のときは、水に浸す時間を長めに取るとおいしく炊けます。1時間浸けても大丈夫です。

そして、かまどで炊くときの口伝である「はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣くともフタ取るな」という言葉につられて、中火や弱火で炊き始めると、カセットこんろでは失敗します。

カセットこんろは火力が弱いので、いきなり強火にした方がうまく炊けます。

また、1本のカセットガスで、カセットこんろが使える時間が60~70分です。

ご飯を炊くときは、2回は大丈夫ですが、3回目に炊くときは予備を用意しましょう。

カセットこんろで、ご飯を炊いてみよう

お手元に、お米とカセットこんろがあったら、一度、ご飯を炊いてみましょう。

沸騰したら弱火にすることと、弱火で加熱する時間をタイマーで計ることだけ覚えておけば、ご飯を焦がしてしまうことはありません。

沸騰するまでの時間も、一度計っておけば、次からはタイマーが利用できます。

一度、家庭で試しておけば、簡単な道具でご飯を炊くことに自信がつくでしょう。

[シニアガイド編集部]