2019年度の年金額は「0.1%」引き上げ
[2019/1/19 00:00]
4年ぶりの引き上げ
厚労省は、2019年度の年金額を「0.1%」引き上げると発表しました。
年金額が引き上げられるのは4年ぶりです。
各年金の月額は次のとおりです。
2019年4月からの「国民年金」の満額は「65,008円」です。
前年度に比べて67円引き上げられました。
「厚生年金」のモデル金額は、夫婦二人で「221,504円」です。
前年度に比べて227円引き上げられました。
厚生年金のモデル金額は、夫が平均的な収入で40年間働き、妻が専業主婦であった世帯が年金を受け取り始める際の、2人分を合わせた金額です。
マクロ経済スライドが発動
2019年度の年金額の改定にあたって、4年ぶりに「マクロ経済スライド」が発動しました。
「マクロ経済スライド」は、年金の引き上げ率を、賃金や物価の伸びより抑えて、将来世代の年金の給付水準を確保するための仕組みです。
年金の金額は、物価と賃金の変動をもとに計算されます。
今年度は、物価の変動が1%、賃金の変動が0.6%だったので、小さい方の「0.6%」がもとになります。
しかし、今回は、2019年度分の「マイナス0.2%」と、2018年度に未調整だった「マイナス0.3%」を解消するため、実際の引き上げは「0.1%」にとどまりました。
年金の金額が引き上げられたのは喜ばしいことですが、マクロ経済スライドによって、引き上げ幅が小さくなっているのです。