年金だけで暮らす60歳以上の無職世帯は毎月3~5万円の赤字

[2015/11/24 00:01]

【お知らせ】この記事は2017年2月18日にデータを更新しました。

無職の高齢世帯は毎月赤字

“60歳以上で無職の単身世帯の家計は毎月3万円以上、同じく無職の夫婦世帯では毎月5万円以上の赤字”というデータが公開されています。

この世代の主な収入源である年金などの「社会保障費」だけでは、すでに暮らせないという実態がわかりやすく示されたデータと言えるでしょう。

これは、総務省統計局が公開している「家計調査 平成28年(2016年)平均速報結果」によるもので、総務省のホームページで公開されています。以下、出典はこの調査です。

単身世帯は毎月3万6千円の赤字

この調査では、60歳以上を高齢者として分類しています。

まず、一人暮らしの高齢単身無職世帯から見てみましょう。

収入は「120,093円」です。このうち9割以上は「社会保障給付」つまり「年金」です。

支出は、税金などの「非消費支出」が12,445円、生活費などの「消費支出」が143,959円で、合計は「156,404円」です。

支出の方が多いので、「36,311円」の赤字が出ています。

「高齢者単身無職世帯の家計収支 出典 総務省統計局

夫婦世帯は毎月5万4千円の赤字

次に、高齢夫婦無職世帯を見てみましょう。

収入は「212,835円」です。やはり、9割以上が「年金」です。

支出の合計は「267,546円」です。

赤字は「54,711円」で、単身世帯よりも2万円ほど多くなっています。

「高齢者夫婦無職世帯の家計収支 出典 総務省統計局

勤労者世帯は、月3万7千円の黒字

次に、世帯主が60歳以上ながら働いている勤労者世帯を見てみましょう。

実収入は「391,436円」です。支出の合計は「354,333円」で、「37,103円」の黒字が出ています

「高齢者夫婦無職世帯の家計収支 出典:統計局データを基に編集部が作成

働き続けるか、赤字を支える貯金が必要

もう一度、整理してみましょう。

60歳以上で単身の世帯は、収入が12万円で、3万6千円の赤字です。

60歳以上で夫婦の世帯は、収入が21万円で、6万4千円の赤字です。

一方、同じ60歳以上でも、働いている世帯は、収入が35万円で、3万7千円の黒字です。

つまり、『家計を黒字で維持していくためには、60歳を過ぎても働き続けることが有効な対策』なのです。

幸い、サラリーマンの場合、65歳までは働き続けられる環境が整いつつあるので、できるだけ長く働くべきでしょう。

そうでない場合は、毎月の赤字を支えるための蓄えが必要となります。

例えば、夫婦の世帯で赤字を埋めるためには、1年に76万8千円、10年に768万円の蓄えが必要となります。

単身世帯なら1年で43万2千円、10年で432万円です。

もちろん、これは乱暴な試算で、家計の状態はさまざまですが、1つの目安にはなるでしょう。

[シニアガイド編集部]