実際に支給されている国民年金の平均月額は5万5千円、厚生年金は14万7千円

[2018/12/22 00:00]

実際に年金はいくらもらえているのか

「年金支給額は、国民年金が平均月額で5万5千円、厚生年金は14万7千円」という実績が公開されています。

これは、厚生労働省が公開している「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」という報告書によるものです。

この記事では、「実際に年金はいくらもらえているのか」という点に絞って紹介しましょう。

国民年金の平均月額は5万5千円

まず国民年金から見ていきましょう。

今回の報告書でわかった国民年金(老齢基礎年金)の平均支給額は、月額で「55,615円」でした。

国民年金の制度上の支給額は、月額で「64,941円」ですが、これは40年間保険料を支払った場合の満額です。

実際には、満額よりも1万円ほど少ない金額の人が多いことが分かります。

厚生年金の平均月額は14万7千円

次に、厚生年金を見てみましょう。

今回の調査では、厚生年金の月額の平均支給額は「147,051円」でした。

しかし、厚生年金は加入期間や報酬によって、支給される金額に差があります。

そのため、男女差が大きく、男性が「166,668円」、女性が「103,026円」となっています。

今回の報告書に書かれた年金の月額は、実際に支給されている金額なので、自分の年金を考える際にも、ある程度の目安となります。今後の生活設計を考える際の参考としてください。

目安として覚えておきたい金額

今回の平均月額から計算した、家族構成別の1月当たりの支給額をまとめてみましょう。

繰り返しになりますが、厚生年金については個人差が大きいので、ざっくりした目安と考えてください。

国民年金 単身者 55,615円
国民年金 夫婦2人分 111,230円
厚生年金 男性 166,668円
厚生年金 女性 103,026円
厚生年金(夫)+国民年金(妻) 222,283円
厚生年金 夫婦共稼ぎ 269,694円

モデル年金とも合致

なお、厚生年金について厚労省では夫婦二人のモデルの想定支給額を公開しています。

これは、40年間サラリーマンとして働いた夫と、専業主婦の組み合わせが想定されています。

つまり、厚生年金が貰える男性と、国民年金だけの女性という組み合わせです。

その金額は「221,277円」です。

今回、計算した金額も、ほぼ同じになります。だいたい、このあたりを一つの目安として考えれば良いでしょう。

【追記】この記事は、2018年12月22日付でデータを更新しました。

[シニアガイド編集部]