「国民年金保険料」を払うのは、どの方法が一番トクか

[2019/1/24 00:00]

どうせ払うならトクな方法にしたい

自営業や学生が加入している「国民年金保険」の保険料は、2018年度は「毎月16,340円」です。

それなりに大きな金額なので、一番トクな支払い方法を考えてみました。

金額などのデータは、2019年1月時点のものを使っています。

正確な金額は2月中に決まるので、あくまでも目安とお考えください。

支払い方法は3つある

国民年金の保険料の支払い方法は、次の3つあります。

  • 納付書
  • クレジットカード
  • 口座振替

「納付書」は郵送されてきた納付書をもとにして、役所の窓口などで現金で支払う方法です。

クレジットカードは、お手元のクレジットカードから引き落とす方法です。

「口座振替」は銀行口座からの引き落としです。

毎月払うなら「口座振替」が50円トク

1カ月分ずつ、支払う場合は、3つの支払い方法のどれでも「16,340円」です。

しかし、「口座振替」をするときに、納付期限である翌月末ではなく、当月末に引き落ろすように指定しておくと「早割」と言って、「50円」割引になります。

たった「50円」ですが、1年分なら「600円」ですから、バカになりません。

これに対抗できるのは、「クレジットカード」でしょう。

ポイント還元率が高いカードであれば、毎月「16,340円」支出が増えるのは意味があります。

うまくすれば、現金600円分以上のポイント還元が得られるかもしれません。

結論としては、現金派ならば「口座振替」、クレジットカード活用派ならば「クレジットカード」払いをおすすめします。

お金に余裕があれば「前納」を

国民年金の保険料を少なくする方法の定番は「前納」です。

「前納」は次の3つの期間分をまとめて払ってしまう方法です。

  • 6カ月
  • 1年
  • 2年

つまり、「まとめて先払いしてくれる分だけ、少し割り引きましょう」という制度です。

割引される金額は、6カ月分の前納だとトクする金額が千円前後なので、あまりメリットがありません。

しかし、1年分だと4千円前後、2年分だと1万5千円前後のトクになるので、やる意味が出てきます。

出典:データを基に編集部が作成

前納も「口座振替」かクレジットカードがトク

「前納」は、支払い方式によって、割引額に差があります。

「クレジットカード」と「納付書」が同じで、「口座振替」だけ割り引きが大きくなっています。

出典:データを基に編集部が作成

そのため、現金派の人は、前納の場合も「口座振替」が一番トクです。

しかし、ポイント還元のことを考えると、「クレジットカード」払いにする意味があるのは、毎月払いのときと同じです。

多少の割引があるとはいえ、1年分の前納は19万円以上、2年分の前納は37万円以上も払うのですから、ポイントも貯まります。

それなりに大きな金額ですから、クレジットカードの限度額や、支払いの残高を確認しておきましょう。

ポイント狙いで前納したのは良いけれど、結局支払い切れなくて、リボ払いにしてしまっては金利で損をしてしまいます。

前納の申込みは2月末まで

国民年金の保険料の前納は、2月28日までに申し込みが必要です。

現在、「納付書」で払っている人は、「国民年金保険料の口座振替及びクレジットカード納付制度についてのお知らせ」という書類が、1月末頃までに届きます。

それには必要な書類と「返信用封筒」が同梱されています。

必要な書類は、こちらからもダウンロードできます。

実際に引き落としがあるのは、「5月7日」です。

口座振替の人は、引き落とし口座の残高を確認しておきましょう。

クレジットカード払いの人は、5月分の引き落とし金額に注意しておきましょう。

なお、6カ月前納の場合は、「10月31日」に、もう1回引き落としがあります。

払えないときは、免除や猶予の手続きを

ここでは、国民年金の保険料を支払う場合に一番トクな方法を考えてみました。

結論としては「現金派ならば口座振替、クレジットカード派ならポイント還元率を検討した上でクレジットカード」がトクです。

いずれにしても、「納付書」で現金払いしているよりもトクですから、どちらかへの乗り換えをおすすめします。

なお、収入が少ないなどの理由で、保険料が支払えない場合は「保険料免除」や「納付猶予」の制度があります。

「免除」になれば、未納のまま放置するよりも、将来もらえる年金への影響が少なくてすみます。

収入などの基準を満たしていれば、簡単な手続きですみますから、ぜひ検討してください。

また、自営業の方は、国民年金保険料の支払いは全額が「社会保険料控除」の対象です。確定申告の際に、記入を忘れないようにしましょう。

[シニアガイド編集部]