「上司と合わない」で転職すると、転職後の満足度が低い
転職コンサルタントへのアンケート
転職サイト「ミドルの転職」が、「転職理由についてのアンケート」の結果を公開しています。
2018年2月に行なわれたインターネットアンケートには、転職コンサルタント118人が回答しています。
転職理由は転職後の満足度に影響する
転職コンサルタントの82%は、「転職理由によって、転職後の満足度に差が出ると思う」と答えています。
どんな理由で転職しているかによって、転職ができた後の仕事にも影響があると言うわけです。
「専門スキルや知識を発揮したい」は成功しやすい
「転職後の満足度が高い転職理由」は、「専門スキルや知識を発揮したい」でした。
「自身の強みや、できる仕事、やりたい仕事が明確な方は、その理由で会社選びをされて入社を決意されるので、うまくいくケースが多いです」というコメントが寄せられています。
次に多いのは「報酬をあげたい」でした。
これも転職の目的と、満足できる条件がはっきりしているのが良いのでしょう。
「上司と合わない」は満足度が低い
「転職後の満足度が低い転職理由」は、「上司と合わない」でした。
「人間関係の悪さは自らに起因しているところもあるため、他責で自己改善が図れない方は、結局また不満を持つことになる」とコメントされています。
次に多いのは「職場の人間関係が合わない」でした。
人間関係の悩みは、どんな職場でもあるので、転職によって解決できず不満が残るのでしょう。
転職希望者は、本当の転職理由を言わない
さらに問題なのは、転職希望者が、本当の転職理由を企業に伝えていないことです。
転職コンサルタントの半分以上は、転職希望者が本当の転職理由を企業に伝えていないことが多いとしています。
転職希望者としては、自分の印象を良くするために、「本音」の転職理由ではなく、「建前」の転職理由を言うことはよくあることです。
建前ナンバーワンは「仕事の領域を広げたい」
では、転職希望者は、どんな転職理由を伝えているのでしょう。
建前として使われることが多い転職理由は「仕事の領域を広げたい」で、次が「専門スキルや知識を発揮したい」でした。
本音のナンバーワンは「報酬をあげたい」
逆に、本当の転職理由は「報酬をあげたい」が一番多くなっています。
そして、「職場の人間関係が合わない」「評価に納得できない」「上司と合わない」などが続きます。
一つでも実現できたら大成功
「本音」と「建前」があるのは、必ずしも悪いことではありません。
しかし、いつのまにか、自分自身でも「建前」の方を信じてしまうことがあります。
その方が、本人も気持ち良いし、人にも言いやすいからです。
しかし、自分が本当は何のために転職するかという「本音」は忘れてはいけません。
何か一つだけでも、「本音」の理由が実現できたら、それで成功なのです。
例えば、「前の会社や上司から離れられた」だけでも大成功と思いましょう。
そうでないと、「せっかく転職したのに、この会社も、前の会社と同じだ」などと後悔する可能性があります。
それでは、新しい会社での仕事などできません。
そして、また転職のことばかり考える日々に戻ってしまいかねません。