自転車による死亡事故の6割以上に高齢者が関係している

[2019/5/5 00:00]

高齢者が関係した自転車事故が多い

自動車を運転している高齢者の事故は、よく話題になりますが、自転車事故でも高齢者の割合が高いことが分かりました。

ここでは、警察庁が公開した「自転車関連事故に係る(かかわる)分析」のデータに拠って、高齢者の自転車事故について紹介します。

自転車による死亡事故の65%は高齢者が関係

死亡や重症が発生した自転車事故の数は、ここ10年ほど減りつづけています。

以前は1万件を超えていましたが、2018年は8,660件でした。

しかし、そのうちの3,542件には「65歳以上」が絡んでいます。

つまり、2018年に起きた死亡または重症事故のうち41%には、高齢者が関係しています。

出典:警察庁

死亡事故だけに限ってみても、2018年にあった454件のうち、「65歳以上」が絡んでいるものは293件もありました。

実に死亡事故の65%に、高齢者が関係しているのです。

高齢者が自転車事故に注意しなければならない理由がお分かりでしょう。

出典:警察庁

歩いているときに自転車がぶつかる事故が多い

自転車事故全体では、どんな事故が多いのか見てみましょう。

自転車により事故の77%は、「対自動車」です。

そして、「対二輪車(オートバイ)」と「対歩行者」が続きます。

出典:警察庁

なかでも、高齢者の事故が目立つのが、「対歩行者」の事故です。

自分が自転車に乗っている場合は、「65歳以上」の割合は11%に留まっています。

出典:警察庁

しかし、自分が歩行者の場合は、「65歳以上」の割合が60%に跳ね上がります。

つまり、高齢者が歩いているときに、自転車にぶつかられたり、引っ掛けられたりして重症や死亡に至るという例が多いのです。

出典:警察庁

高齢者が外出するときは、目立ちやすい服装をして、自転車に気をつけて歩いてください。

また、服や靴に反射材を貼って、夜間も目立つようにするのも有効です。

そして、自分が自転車に乗る場合は、スピードを出しすぎたりせずに、安全運転を心がけてください。

万一の事故に備えて、自転車保険への加入もおすすめします。

[シニアガイド編集部]