神戸市の認知症による事故の救済制度で初の支払いが発生

[2019/6/26 00:00]

認知症による事故で初の支払い

神戸市が2019年4月から開始した「認知症事故救済制度」で、初めて見舞金が支給されることになりました。

この制度は認知症の人が起こした事故に対して、最大2億円の賠償金を支払うものです。

賠償責任保険制度は、事前の申込みが必要ですが、保険料などの支払いは必要ありません。

この制度を利用することで、認知症の家族が起こす事故による賠償への不安を免れることができます。

2019年6月16日現在で、2,094人が申し込みをしています。

今回、初の支払いとなった事故は、4月25日に市内の認知症の人が、他人の所有する自転車を自宅へ持ち帰ってしまい、その自転車に損傷を与えたものです。

この件について、規定により「15,932円」が財物損壊給付金として支払われました。

認知症診断にも8千人以上が申し込み

神戸市の認知症対策は、認知症「神戸モデル」と呼ばれています。

これは、無償の認知症診断助成制度と、事故救済制度を組み合わせた全国初の取組みです。

また、無償の認知症診断の申込者は8,977人で、すでに263人が「認知症」と診断されました。

認知症「神戸モデル」は、2019年に始まったばかりの新しい制度ですが、順調に実績を積み上げていることが分かります。

出典:神戸市
[シニアガイド編集部]