駅員に対する暴力行為は「60代以上」が多い

[2019/7/12 00:00]
鉄道事業者共同の暴力行為防止ポスター 出典:日本民営鉄道協会

1年に630件の暴力行為が発生

JRや民営の鉄道各社によれば、平成30年度(2018年4月~2019年3月)に発生した、駅係員や乗務員等の鉄道係員に対する暴力行為は「630件」でした。

ここ数年は減少傾向にありますが、まだ多くの暴力行為が発生しています。

出典:データを基に編集部が作成

「60代以上」が4分の1を占める

暴力行為の加害者の年齢は広く分布していますが、「60代以上」が一番多く、全体の25%を占めています。

出典:データを基に編集部が作成

また、加害者の53%は飲酒により酒気を帯びていました。

月別では4月、10月、12月など、会社での歓送迎会などの時期が多くなっています。

曜日別では週末が多く、時間帯では深夜が多いことからも、飲酒が暴力行為のきっかけになっていることがうかがえます。

事件の発生場所では、改札やホームなど、駅員と接触する機会が多い場所に集中しています。

出典:データを基に編集部が作成

お酒はほどほどに、早めに帰宅を

鉄道各社では、次のようにコメントしています。


 ここ数年暴力行為が減少しているのは、全国の鉄道事業者による啓発ポスターの掲出、警察官の巡回や警備員の配置、駅係員の研修等の取り組み、監視カメラの駅構内・車内への設置などが抑止に寄与したものと考えられます。

 引き続き、暴力行為は絶対に許されないこと、暴力行為に対して鉄道業界全体が結束して、毅然とした態度で対応することを強く訴えてまいります。

駅員への暴力行為は、刑事事件に発展する可能性もあります。

宴会など、外でお酒を飲む機会があるときは、量を過ごさないように気をつけて、早めに帰宅することを心がけましょう。

[シニアガイド編集部]