自宅の水洗トイレが使えなくなったときに備える「災害用トイレ」
災害とトイレの関係
今回の台風19号によって、一部のマンションやビルでは、断水や下水施設の故障などで、水洗トイレが使えなくなったと報じられています。
災害時のトイレの問題では、避難所のトイレが話題になることが多かったのですが、今回はタワーマンションなどが注目されています。
今回のように自宅のトイレに問題が起きると、自宅で行なう「在宅避難」にも影響が及びます。
災害とトイレについて、どのような問題があるのか、NPO法人 日本トイレ研究所の調査結果から紹介します。
2018年3月に行なわれたインターネット調査には、東京都と大阪府の男女2,000人が回答しています。
水洗トイレが使えなくなる可能性は9割が知っている
「大地震が発生すると、水洗トイレが使えなくなる可能性がある」ことを知っている人は90%でした。
地震による断水や停電、下水道管の破損などの理由により、トイレが使えなくなる可能性は、多くの人に知られています。
汚水があふれたり、逆流する危険性を知っている人は5割強
もう少し具体的に「トイレの排水管が壊れているときに、水洗トイレを使うと、汚水があふれたり、逆流する危険性がある」ことを知っている人は56%でした。
半分近くの人は、お風呂の残り湯などでトイレを流すと、下水が逆流して被害が出ることを知りません。
自宅が使えないときは「避難所」へ行く
「自宅のトイレが使えなくなったときにどうするか」という質問をしています。
「避難所のトイレを利用する」が一番多く、「公園や公衆トイレ」「コンビニのトイレ」などが続きます。
「備蓄している災害用トイレを利用する」という人は14%しかいません。
「災害用トイレ」を備えている人は17%
災害用トイレの備蓄率を見るために、「自宅に備えている防災グッズ」を聞いています。
「飲料水」「懐中電灯/ランタン」「食料品」は、多くの人が備えています。
しかし、「災害用トイレ」を備えている人は17%に留まっています。
自宅用なら便器を利用するタイプが使いやすい
「災害用トイレ」には、いろいろな種類があります。
自宅の水洗トイレで利用する場合は、便器はそのまま利用して、専用の袋に溜めるタイプが使いやすいでしょう。
汚物の水分を吸収して固める素材を使うなど、製品の改良が進んでおり、以前よりも使いやすくなっています。
平均的なトイレの利用回数は「一人1日5回」とされていますので、家族の人数に応じて少し多めに用意すれば良いでしょう。
災害に備えて準備する「防災グッズ」の一端として、準備することを検討してください。