実際に「墓じまい」をした200人へのアンケート
墓じまいの経験者へのアンケート
お墓のカタログ通販を行なう「まごころ価格ドットコム」が、「墓じまい経験者の意識調査」の結果を公開しています。
2019年11月に行われたインターネット調査には、2015年以降に墓じまいを行った男女200人が回答しています。
今回のアンケートは小規模ですが、実際に「墓じまい」をした人の実感が分かる結果となっています。
墓じまいの理由は「お墓が遠い」
「墓じまい」とは、以前に納骨していたお墓からお骨を取り出して、そのお墓を終わりにすることを言います。取り出したお骨は、新しいお墓に移したり、散骨などを行ないます。
公的には、「改葬」と呼ばれる作業にあたります。
「墓じまいの理由」で一番多いのは「お墓まで遠距離なので墓参りなどが思うようにできない」でした。
そして、「継承者がいない」や「子供や他の家族に、お墓についての面倒をかけたくない」が続きます。
きっかけは「終活」
「墓じまいを行おうと思ったきっかけ」で多かったのが「終活の一環として」でした。
そして「身内が亡くなったことを機に」「先祖の33回忌、50回忌といった節目に」など、身内の死や法事などがきっかけとなることが多いようです。
墓じまいは「半年以内」で終わる
「墓じまいにかかった期間」は、8割近い人が「半年以内」と答えています。
「思っていたよりも早く済んだ」という声もありました。
お寺さんと身内が障害
「墓じまいで大変だったこと」を聞いています。
「兄弟親戚間での意見調整」と「寺や業者とのやり取りや手続き」が多くなっています。
特に身内については、墓じまいする前に調整しておかないと、後々のトラブルのもととなります。
「お骨は永代供養墓」が多い
「墓じまい後のお骨の処遇」が気になるところですが、最も多いのは「永代供養墓を購入した」でした。
そして、「新しくお墓を購入し、建立した」や「既に建てていたお墓に埋葬した」が続きます。
「墓じまい」だからと言って、お骨をないがしろにしているわけではなく、なんらかの形で落ち着き先を見つけていることが分かります。
やって良かったと思っている人が多い
「墓じまいに対する評価」では、「やって良かった」という人が7割を超えました。
「どちらかといえば良かった」まで合わせると、9割以上の人が「やって良かった」と回答しています。
墓じまいの理由は継承者不在だけではない
アンケート結果で意外なのは、「墓じまい」の理由が継承者がいないことではなく、遠いからという人が多いことです。
故郷を離れていたり、自分の体力が衰えたりすることで、いまあるお墓に通いにくくなる人が多いのでしょう。
継承者がいる場合でも、自分の代で処理を済ませておきたいという人が多く、子供の代には迷惑をかけたくないという気持ちが伝わってきます。
ここ何年も墓参りに行かなくなったと感じたら、「墓じまい」を検討してみましょう。