年々増える相続税の対象者。東京都では1割以上の割合
[2020/1/21 00:00]
年々増え続ける相続税の対象者
国税庁が、2018年の相続税の申告状況を公開しています。
2018年に亡くなった方は約136万人で、そのうち相続税の課税対象となった人は11万6千人でした。
相続税が課せられた人の割合は「8.5%」で、前年よりも0.2%増えました。
2015年の相続税法改正の際に、課税対象となる金額が引き下げられたため、これまで相続税が掛からなかった人も課税対象となっています。
相続税が課せられた人の割合は、改正前は4%台でしたが、改正後は8%台と、ほぼ倍になりました。
相続財産は「土地」と「現金/預貯金」が中心
相続税の課税対象となった財産の総額は「16兆2,360億円」でした。
それに課せられた相続税の総額は「2兆1,087億円」です。
いずれも、前年に比べて4%ほど増えています。
相続された財産の内訳を見ると、「土地」と「現金/預貯金」が、それぞれ3分の1ずつを占めています。
相続について対策を考えるときは、「土地」と「現金/預貯金」を中心に考えると有効であることが分かります。
課税対象となる割合が1割を超える東京都
最後に、東京国税局による、東京都の相続税の状況を見てみましょう。
東京都では、相続税が課せられる人の割合が高く、2018年は「13.8%」でした。
これは、全国平均よりも5%以上も高くなっています。
東京都で、遺産相続をすると、その1割以上の人が相続税の対象となっているのです。
東京都は「土地」の価格が高く、23区内で土地付き一戸建て住宅を相続すると、相続税の課税対象となる可能性があります。
都内で住宅を相続する場合は、税理士などの専門家に相談して、相続税の課税対象かどうかを確認する必要があります。