厚労省、新型コロナウイルスの流行を受けて、イベント開催の再検討を要請

[2020/2/21 00:00]

開催の必要性の再検討を要請

厚労省、新型コロナウイルスの流行を受けて「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」を公開しました。

このメッセージのポイントは、2つあります。

  • イベント等の主催者においては、感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を改めて検討していただくようお願いします。
  • イベント等の開催については、現時点で政府として一律の自粛要請を行なうものではありません。

つまり、「イベントの中止を強制するものではないが、本当に開催が必要なのか再検討してほしい」というわけです。

なお、このメッセージは、新型コロナウイルス感染症の今後の感染の広がりや重症度を見ながら「適宜見直す」としています。

開催する場合は感染を減らすための工夫を要請

厚労省では、イベントを開催する場合は、感染機会を減らすための工夫をするように呼びかけています。

具体的な方策としては、次の3つが挙げられています。

  • 参加者への手洗いの推奨
  • アルコール消毒薬の設置
  • 風邪のような症状のある人には、参加しないように要請

お互いの距離が取れない状態は感染しやすい

厚労省の発表の前に、すでに自主的に中止を決めているイベントがいくつもあります。

新型コロナウイルスの流行は、どうしてイベントの開催に影響するのでしょうか。

新型コロナウイルスは、「飛沫感染」と「接触感染」によって感染するとされています。

【飛沫感染】くしゃみ、咳などの飛沫とともにウイルスが放出され、そのウイルスが、他の人の口や鼻から入って感染します
【接触感染】くしゃみ、咳などを手で押さえたあとに、その手で周囲の物に触るとウイルスが付きます。他の人がそれに触れた手で口や鼻を触ると、粘膜から感染します

そのため、お互いの距離が十分にとれない状況に長い時間いることは、感染のリスクを高めます。

例えば、室内イベントで、隣の人との距離が近い観客席に長時間座っていることは、危険なことなのです。

屋外イベントであっても、多くの人が集まる市民マラソンのスタート地点のように、密集した状態が続くと、感染の恐れがあります。

今回の厚労省のメッセージは、「イベント開催の再検討の要請」ですが、今後の流行状況によっては、中止となるイベントが、さらに増えるでしょう。

もし、参加予定のイベントがある場合は、主催者側の発表に常に注意を払いましょう。

[シニアガイド編集部]