新型コロナウイルスによる休校で困っている8千人の親にアンケート
小学生以下の子供を持つ親へのアンケート
家族でお出かけする場所が見つかる情報サイト「いこーよ」が、新型コロナウイルスによる休園・休校についてのアンケート結果を公開しています。
2020年2月28日から3月1日にかけて行なわれたインターネット調査には、保育園から小学校の子供を持つ保護者8,106人が回答しています。
小学校は98%が休校
最初に、子どもが通っている保育園、幼稚園、小学校の、休園または休校が決定しているかどうかを聞いています。
アンケートの時点では、保育園は10%、幼稚園は55%が休園、小学校は98%が休校と決定していました。
とくに小学校は、ほぼすべてが「休校」となっています。
「一斉休校によって困ること」
「一斉休校によって困ること」を聞いています。
上位4つは、次の通りでした。
- 子供が運動不足になりそう
- 子供が自宅の中だけで何週間も長時間過ごせるとは思えない
- 子供がテレビやインターネット、ゲームばかりしそう
- 子供が友達と会えなくてストレスがたまりそう
また、仕事を持っている人に限ると、4割の人が「休園や休校になっても仕事は休めない」と回答しています。
先の見えない不安が押し寄せている
「一斉休校によって困ること」に寄せられたコメントでは、より切迫した状況が分かります。
- 今のところ学童保育などに預けられる予定だが、ひとりでもウイルス感染者が出たら閉鎖すると言われているので、いつ閉鎖されるかわからない。その場合は仕事に行けない。(30代女性)
- 子供を置いて仕事をするしかない現状、強盗や不審者などが心配。(30代女性)
- 日常が非日常になり、先の見えない不安が押し寄せている。(40代女性)
また、高齢の家族との関わりにも影響が出ています。
- 祖父母宅に預けることができるが祖父母の負担が増える。(40代男性)
- 家にいる、高齢者との接触が心配。(50代女性)
「高齢者との接触が心配」というのは、今回の新型コロナウイルスに高齢者が感染した場合、重い症状になりやすいので、子供から高齢者に感染することを心配しているのでしょう。
一方で「夏休みの状況と同じ対応をすればよいので特に困らない(40代女性)」という、淡々とした頼もしい意見もありました。
「家庭で工夫しようとしていること」
「子供たちが長期間家にいるという状況で、家庭で工夫しようとしていること」を自由回答で聞いています。
回答の中から、実用性の高そうなものを紹介します。
- 毎日ドリルなど必ずやるものを決め、子供に習慣づける。両親の休みをかぶらないようになるべくどちらかが一緒に過ごすようにする。(30代女性)
- なるべく会話を増やす。TVやゲーム、YouTubeなどは時間を決める。(30代女性)
- 規則正しい生活ができるようにスケジュールを決める。(50代女性)
- 通信教育を申し込んだ。(30代女性)
- 100均で遊べるアイテムを買ってきた。塗り絵やシール、粘土や折り紙、ドリルや迷路など。(30代女性)
- (子どもだけで留守番をさせるため)監視カメラやドアセンサーの設置。料理の作り置き。(30代女性)
- ママ友と預かり合いや、夏休みのような工作をさせる。塾の勉強をさせる。(40代女性)
- 一緒にご飯を作ったり、普段はしない家事を少しやらせてみる。(30代女性)
長期休暇のときの過ごし方を参考に
今回の一斉休校の要請は、事前の告知もなく、急に行なわれたため、両親を始めとする家庭全体に大きな影響を及ぼしています。
特に、「仕事との両立」と「高齢の家族との関係」は、即効性のある解決策がなく、悩みが尽きません。
子供の生活が乱れないように、夏休みのような長期休暇のときの家庭での過ごし方を参考にしながら、見守っていくしかないでしょう。
なお、家庭内で過ごす場合でも「手洗い」など基本的な感染予防対策は習慣づけるようにしてください。
このような時期だけに、子供たちが健康に毎日を過ごすことを優先しましょう。