新型コロナウイルス対策で、東京都など7都府県に「緊急事態宣言」
7つの都府県で1カ月間実施
2020年4月7日、安倍総理大臣が新型コロナウイルス対策として「緊急事態宣言」を行ないました。
「緊急事態宣言」は、新型コロナウイルスの全国的な流行に対抗するためのものです。
「緊急事態宣言」の内容は広い範囲に渡っていますが、ここでは、日常生活に関係する基本的な内容を紹介します。
- 対象地域は、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県
- 期日は4月7日から5月6日までの1カ月間(必要がなくなった場合は早期終了あり)
- 外出自粛などの具体的な要請は、都府県が行なう
ここで注意すべきなのは、日常生活に関係する具体的な要請は、国ではなく、都府県が行なうことです。
緊急事態宣言は、都府県が思い切った政策を取ることを、国が承認するという宣言なのです。
業種によっては休業する店舗がある
では、緊急事態宣言が出たことによって、指定された都府県はどのような新型コロナウイルス対策を行なうのでしょうか。
例えば、東京都の場合、日常生活に関係しては、次のような方針が明らかとなっています。
- 個人への外出自粛の要請
- 施設やイベントの主催者に対して使用の制限や停止などを要請
施設については、次の3種類に分けられます。
- 社会生活を維持する上で、必要な施設
- 基本的に休業を要請する施設
- 施設の種別や種類によって、休業を要請する施設
例えば、スーパーやコンビニについては「社会生活を維持する上で、必要な施設」なので、休業の要請はされません。
しかし、夜間営業する飲食店や、パチンコ店などは「基本的に休業を要請する施設」となります。
なお、ここで行なわれるのは「休業の要請」であって罰則は伴いません。
しかし、事実上、これまで通りの営業を続けることは難しいと思われます。
なお、ホームセンターや理美容店など、「社会生活を維持する上で、必要な施設」なのかどうか、国と都との間で判断が分かれている業種もあります。
そのため、具体的に、どの業種が営業し、どの業種が休業するかは、東京都の場合は4月10日に発表予定となっています。
他の府県についても、それぞれ生活の実情に即した判断が行なわれる予定なので、府県のホームページなどで確認してください。
いつも買い物をしているスーパーなどについても、営業の有無や営業時間の変更などをホームページで確認しておくことをおすすめします。
どのように生活すべきなのか
現時点では、生活を支える電気、水道、ガスなどのインフラや、公共交通機関については制限されていません。
また、航空会社や高速道路なども通常通り営業されますし、指定地域からの移動も制限されません。
つまり、日常的な生活には支障がありませんし、いわゆる「ロックダウン(都市封鎖)」の状態でもありません。
その上で、東京都の小池知事は、緊急事態宣言のもとでの生活について、次のようなポイントを挙げています。
- 外出をしないことが基本
- 食料品や医薬品などの生活必需品の購入や、病院への通院などは制限されない
- 密閉、密集、密接の「3つの密」を避ける
- 人と人との間隔を約2m確保し、社会的距離を取る
- 帰省などの長距離の移動は控える
- 業務を行なう際には、通勤を最小限に留める
今回の「緊急事態宣言」は、あくまでも自粛が基本で、医療関係などを除いて強制的な命令などは行なわれません。
それだけに、「緊急事態宣言」の有効性は、一人ひとりの行動にかかっています。
「新型コロナウイルスに感染しないように、そして自分が感染している可能性を考えて人にうつさないように慎重に行動する」ことが求められています。