「大型連休には山に登らないで」山岳関係4団体が呼びかけ
大型連休は山に行かないで
新型コロナウイルスの感染拡大によって、全国に「緊急事態宣言」が拡大されました。
それに伴い、政府や自治体からも、不要不急の外出を控えることが求められています。
趣味の領域でも同様で、登山に関係する4つの団体が、「事態の収束を見るまで山岳スポーツ行為を厳(げん)に自粛するよう」呼びかけています。
各団体によれば、多くの山小屋やスポーツクライミング施設の閉鎖が相次いでおり、登山客の利用ができなくなっています。
また、ロープウェイなどの公共交通機関の一部も営業を停止しています。
なにより、山小屋やテントは、複数の人間が近い距離で集う環境であり、新型コロナウイルスの感染予防の点で好ましくありません。
また、都会から山へと人が移動することで、地元の方々や関係者に感染を広めてしまう可能性があります。
「緊急事態宣言」による閉鎖的な日常生活を離れ、正常な空気と自然を求める気持ちは分かりますが、少なくとも宣言が解除されるまでは、登山を自粛してください。
山岳スポーツ愛好者の皆様へ(原文)
新型コロナウイルス感染被害は拡大の一途をたどり、ついに緊急事態宣言対象地域が全国に拡大しました。
山小屋の従業員を感染から守り、宿泊登山者の3密による相互感染を防ぐため、多くの山小屋やスポーツクライミング施設の閉鎖が相次いでいます。
新型コロナウイルスは、潜伏期間が長い、感染しても自覚症状がでない、一度陰性になっても再度陽性反応がでる感染者が多く見られます。このような潜在的感染媒介者には若年・壮年層が多いのも特徴です。
全国民が、外出制限、商業施設の相次ぐ閉鎖あるいは在宅勤務等々、日々逼迫した窮屈な生活を強いられています。このような現況下で、都市を離れ、清浄な空気と自然を求めての登山やクライミング行為は、出先の方々への感染を広め、山岳スポーツ愛好者自身が感染するリスクを高めます。
この緊急事態に対処するには、山岳スポーツを愛する皆様の他者への思いやり、そして何よりご自身の感染防御に専心され、事態の収束を見るまで山岳スポーツ行為を厳に自粛していただきますよう山岳四団体としてお願いいたします。
山岳スポーツに係わる皆様の緊急事態宣言へのご理解とご協力で、感染症拡大阻止に寄与し、この未曽有の感染危機が一日も早く収束することを願っております。
近々事態が収まり、山で、岩場であるいはスポーツクライミング施設で皆様と再びお会いできる日を楽しみにしております。
《山岳四団体》
公益社団法人 日本山岳・スポーツクライミング協会
日本勤労者山岳連盟
公益社団法人 日本山岳会
公益社団法人 日本山岳ガイド協会