海岸を持つ地元の危機感を受けて、サーファーの団体がサーフィンの自粛を呼びかけ

[2020/4/24 00:00]

サーファーに自粛を呼びかけ

日本サーフィン連盟が、緊急事態宣言が発令中の不要不急の外出自粛を守り、サーフィンを自粛するよう呼びかけています。

日本サーフィン連盟は1965年に創設されたサーフィンの国内競技連盟で、サーファーを統括する立場にある団体です。

「Stay At Home」を呼びかけ

呼びかけでは、サーファーが取るべき行動について、次のように要請しています。


 既にビーチクローズしている海岸では大人だけでなく、子供達やオリンピックを目指すアスリートまでもが海に入ることを自粛しています。

 県をまたいでの外出は無論のこと、不用意に生活エリアを超えた移動をしないこと、それが命を守ることにつながります。

 接触機会の8割減少をクリアすることで、早期の収束を迎えることができます。5割6割ではこの状態が、長く続いてしまいます。

 外出自粛の意味を一人一人がよく理解してください。今、私たちが出来ることは、コロナ感染のリスクを無くすこと、出掛けない、人に会わない、一番大切なのは、Stay At Home です。

高まる地元からの反発

そして、このような呼びかけを行なう理由として、地元からの反発が高まっていることを挙げています。


 千葉県の森田知事が、苦渋のお願いとして、他県のサーファーへ千葉に来ないでくださいと訴えました。

 17日には千葉外房の市町村から、不要不急の来訪を控えるよう要請が出されました。

 地方ではご高齢の住民が多く、医療資源の限られる町に、多くのサーファーが訪れることに危機感を抱いています。

 恐怖心から駐在所に駆け込む方もいると聞きます。

 他県の来訪を止めるための措置として、サーフポイントの駐車場の多くが閉鎖されています。既にビーチクローズし、サーフィン禁止となった海岸が全国で多く見られます。

 町をあげての外出自粛、休業や時短などの取り組みが無駄にならぬよう、都道府県、市町村、地元支部、海岸ごとの禁止事項を必ず守ってください。

 求められているものは「社会への責任」です。大切なのは命を守る事。自分を守る事で、家族を守る、仲間を守る、弱い人たちを守る事につながります。

ここで触れられている千葉県以外にも、神奈川県の黒岩知事も「週末に、湘南海岸や三浦半島などにドライブに出かけ、サーフィンなどのマリンスポーツやレジャーを楽しむための外出は、新型コロナウイルスの感染によりいのちが脅かされることよりも重要なことなのか、皆様には冷静に判断していただきたい」と、県外からの来訪を自粛するよう求めています。

このような状況が続くと、サーフィンに対する嫌悪感が広まり、新型コロナウイルスが去ったあとでも、サーフィンに対する偏見や禁止措置が続くことを危惧していることが分かります。

「心穏やかに海に行ける日が早く来ることを目指して」

日本サーフィン連盟では、5月の大型連休中についても、県境をまたいだ移動や、サーフィンをすることの自粛も呼びかけています。

そして、最後にサーファーへの連帯を呼びかけています。


 私たちサーファーは、海と自然が大好きで波に乗ることが幸せです。自然のもたらす魅力だけでなく、怖さも肌で感じています。

 危機状況である今を乗り越え、心穏やかに海に行ける日が早く来ることを目指して、Stay At Home。

 サーファーが一丸となって、新型コロナウィルス感染症に打ち勝ちましょう。

[シニアガイド編集部]