新型コロナ後に、人が集まる場を再構築するための「対策ガイド」を無償公開
「通いの場」を維持するためのガイドブック
東京都健康長寿医療センター研究所が、「通いの場×新型コロナウイルス対策ガイド」というパンフレットを無償公開しています。
公開形式はPDFファイルで、東京都健康長寿医療センター研究所のホームページからダウンロードできます。
「通いの場」は、地域に住む高齢者が定期的に集まって、日々の生活に活気を取り入れてもらうための介護の取り組みです。
「通いの場」は、地域包括ケアシステムの一環として普及してきましたが、新型コロナウイルスの蔓延により、そのほとんどが閉鎖されています。
再開にあたっては、新型コロナウイルス対策である「新しい日常生活様式」を踏まえる必要があります。
そこで、東京都健康長寿医療センター研究所の社会参加と地域保健研究チームが、具体的なガイドラインとなるように作成したのが「通いの場×新型コロナウイルス対策ガイド」なのです。
本編とダイジェストの組み合わせ
今回公開されたコンテンツは、2つあります。
- 「通いの場×新型コロナウイルス対策ガイド」
- 「概要版チェックリスト」
この2つは、本編とダイジェストの関係と思えば良いでしょう。
「通いの場×新型コロナウイルス対策ガイド」は、8ページです。
「再開する前に考えること」「いよいよ再開する」「開催日」の3つの時系列に沿って、その時点で考えておくべきことや、具体的な注意事項が書かれています。
とくに「再開する前に考えること」において、「目的の見直し」や「開催方法の見直し」なども含めて、自分たちが行なうイベントの再検討を呼びかけている点が重要です。
「概要版チェックリスト」は、2ページです。
こちらは、「通いの場×新型コロナウイルス対策ガイド」から、ポイントを抜き出したものと、そのチェックリストになっています。
対策ガイドの内容から「再開時における感染症対策を踏まえた5つのポイント」と「通いの場の再開前に、感染症対策とあわせて考えたい8つのポイント」がまとめられています。
チェックリストは、開催当日に向けての準備中に使いましょう。
なお、2つのPDFファイルは、文字が小さめなので、画面で確認する際は、パソコンかタブレットがお勧めです。
イベントに参加するスタッフの会議などでは、A4用紙にプリントアウトして配ると良いでしょう。
いつでもスタッフが見直せるように、「概要版チェックリスト」だけでも、スマホで読みやすいバージョンがあると、より良かったと思います。
企業を含めて、人を集める活動をする場合の参考に
今回公開された「通いの場×新型コロナウイルス対策ガイド」は、米国疾病予防センター(CDC)の「子供向けケアプログラム再開ガイドライン」を参照した上で、研究チームが協働してきた「通いの場」の支援者や主催者との経験や情報交換をもとに作成されています。
そのため、「通いの場」に限らず、例えば「こども食堂」や「市民サークル活動」など、一般の人を集めるような活動の参考になる知識がたくさん含まれています。
また、企業においても、「店舗の再開」や、「人材募集活動」「集団インタビュー」などにおいて、参考となる内容です。
「緊急事態宣言」が解除されたと言っても、会場に人を集める活動は元通りに戻っていません。
「新しい日常生活様式」を踏まえた活動を続けていくためにも、ぜひ、この対策ガイドを一読することをお勧めします。