新しく購入された墓の4割は「樹木葬」。平均価格は「71万7千円」

[2021/2/18 00:00]

2020年にお墓を買った人へのアンケート

お墓の情報サイト「いいお墓」が、「お墓の消費者実態調査」の結果を公開しています。

2021年1月に行なわれたインターネット調査には、2020年に「いいお墓」経由で、お墓を購入した490人が回答しています。

この記事では、お墓の種類と平均価格について紹介します。

年々増加する「樹木葬」

購入したお墓の種類で一番多いのは「樹木葬」でした。

「樹木葬」とは、屋外型の墓地で、墓域内を樹木や草花で飾ったお墓を指します。

樹木葬は、年々増えており、今回の調査では、4割を超えて、半分に届きかけています。

次に多いのが「一般墓」で、3割弱でした。

「一般墓」は、屋外の墓地に区画を設けて設置する墓石型のお墓で、もっとも普及している形です。

「納骨堂」は3番目で、2割を切っています。

「納骨堂」は、室内にある棚式やロッカー式のお墓で、寺院の敷地内などに設けられています。

これ以外の永代供養墓(合葬)、散骨、手元供養などは「その他」に分類されています。

出典:鎌倉新書

「樹木葬」の平均は「71万円」

「樹木葬」の平均購入価格は「71万7千円」でした。

実際の購入価格でも「60万円~79万円」が多く、このあたりが目安となっています。

なお、「樹木葬」を選んだ理由としては、「自然に還るイメージが持てた」「お墓の掃除が不要」「やがて跡継ぎがいなくなるため」などが挙がっています。

「樹木葬」の場合、自然志向や、お墓を引き継ぐ承継者がいらないことがポイントです。

出典:鎌倉新書

「一般墓」の平均は「169万円」

「一般墓」の平均購入価格は「169万円」でした。

実際の購入価格では「80万円~119万円」が多いのですが、「280万円以上」の高額な購入者が平均を押し上げています。

「一般墓」は、敷地の選定や墓石の造作によって、価格の差が大きいことが分かります。

「一般墓」を選んだ理由としては、「代々引き継いでいきたいから」「子供が後を継いでくれる」「家族で一緒のお墓に入りたい」などが挙がっています。

一般墓の場合、お墓を引き継いでくれる家族がいるかどうかがポイントです。

出典:鎌倉新書

「納骨堂」の平均は「91万円」

「納骨堂」の平均購入価格は「91万円3千円」でした。

実際の購入価格でも、「80万円~99万円」が一番多く、このあたりが目安となります。

「納骨堂」を選んだ理由としては、「高齢になってもお墓参りができるように、公共交通機関でのアクセスの良さが決め手」「屋内なので落ち着く」などが挙がっています。

「納骨堂」の場合、お墓への通いやすさや、屋内であることの利点がポイントです。

出典:鎌倉新書

条件によって価格には差がある

3つのお墓の平均購入価格を比べると、「樹木葬」が一番安く、次いで「納骨堂」と「一般墓」の順になります。

ただし、必ずしも形式だけで価格が決まるわけではありません。

「樹木葬」と「納骨堂」では「19万円以下」、一般墓でも「39万円以下」という回答もあるので、条件によっては、費用を抑えられることが分かります。

平均購入価格は、あくまでも目安とし、自分たちのお墓にとって何が一番大切なのかというポイントを決めて、その条件に合ったお墓を探すことが大切でしょう。

[シニアガイド編集部]