「在宅介護」にかかる費用は平均「5万円」。要介護5なら「7万5千円」

[2021/5/4 00:00]

実際に介護している人に調査

家族を自宅で介護することを「在宅介護」と言います。

「在宅介護」は、施設を利用するよりもお金がかからないと言われています。

では、「在宅介護」は具体的に、どれぐらい掛かると思えば良いのでしょうか。

その答えが、公益財団法人 家計経済研究所による「在宅介護のお金と負担」という調査にあります。

2016年8月に行なわれたインターネット調査には、親を在宅介護している243世帯が回答しています。

少し前の調査ですが、調査項目が明確なので、いまでも目安となる数字です。

月額平均は「5万円」

「在宅介護」にかかる費用の平均値は月額で「5万円」でした。

「介護認定」を受ける前で、要介護度が分からないときなどは、とりあえず「5万円」と見積もっておけば良いでしょう。

介護を受ける人の「要介護度」によって金額には差があり、要介護度が高くなると、金額も大きくなります。

例えば、「要介護1」では「3万3千円」ですが、「要介護5」では「7万5千円」と倍以上になります。

在宅介護にかかる費用は、「要介護度」によって大きく変わることを覚えておきましょう。

出典:家計経済研究所

介護サービス以外への支出が多い

在宅介護にかかる費用は、「介護サービスへの支出」と、それ以外の「介護サービス以外の支出」に分けられます。

「介護サービスへの支出」は、介護保険で受けるサービスの費用の自己負担分です。

「介護サービス以外の支出」は、介護に関わる物品や、流動食などの介護食の費用、医療費などを含みます。

回答者全体の平均では、「介護サービスへの支出」は「1万6千円」、「介護サービス以外の支出」が「3万4千円」でした。

在宅介護では、介護サービスに関係する費用よりも、それ以外の費用の方が高いのです。

特に、「要介護5」では、「介護サービス以外の支出」が「5万3千円」もかかっています。

「在宅介護」の費用を考えるときは、介護サービス以外の費用は忘れがちです。

しかし、実際には、かなりの金額になるので、覚悟しておきましょう。

出典:家計経済研究所

「介護用品」にお金がかかる

「介護サービス以外の支出」を、さらにくわしく見てみましょう。

金額が、もっとも大きいのは「介護用品」です。

次に多いのが「税・社会保険」、三番目が「医療費」でした。

とくに「介護用品」は、要介護度が高くなると金額が増えます。

「要介護1」では「6千円」ですが、「要介護度5」では「2万5千円」まで上がります。

出典:家計経済研究所

「在宅介護」でも、それなりの費用はかかる

「在宅介護」を決めるときに、施設に入れるよりもお金がかからないことを理由にする人がいます。

しかし、「在宅介護」もかかる費用が少ないというだけで、ゼロになるわけではありません。

今回の調査でも、「在宅介護」にかかる費用の目安は「5万円」で、要介護度が高くなるほど金額が増えることが分かりました。

また、「介護サービス」にかかる費用よりも、「介護サービス以外」にかかる費用が大きいことが分かりました。とくに、「介護用品」への支出が多くなっています。

「介護用品」への支出は個人の判断に任されているので、介護に熱心な家庭ほど金額が膨らみがちです。

介護される人の要介護度や、家庭の経済状態も踏まえて、どこまでお金をかけるのか見定めてください。

[シニアガイド編集部]